RPG+AKの出現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:20 UTC 版)
ドイツが産んだパンツァーファウストとMP43は、敵国だったソ連も高く評価し、対戦車弾頭の他に対人榴弾を発射可能とし、ロケット推進モーターの追加で射程を延長するなど、独自の改良が施されたRPGシリーズが出現する。 RPGは単純な構造で兵士が1人で使用できながら高い威力を有する兵器として、同様にMP43のコンセプトを参考にソ連が産んだAKシリーズと並んで旧東側ブロックから第三世界に広く輸出され、ベトナム戦争における運用の成功を受けて、21世紀になってもなお世界各地の紛争で使用されている(陸上自衛隊でもRPGに近い構造のパンツァーファウスト3を使用しており、“擲弾手”と呼ばれる隊員が使用している) RPGとAKの出現は、軽武装の民兵やゲリラ部隊の戦闘力を格段に向上させ、砲や装甲兵器を有する正規軍が保っていた絶対的優位性を失わせ、第三世界における低強度紛争が長期化する原因の1つとなった。 今尚、イラクやアフガンではRPGとAKを装備した擲弾兵が、NATO標準のグレネードランチャーを装備した擲弾兵との交戦を続けている。RPGの打撃力を充分に認識している米軍は、RPGを担いでいる敵兵や、特徴的な発射時の後方爆風を発見した場合、最優先で攻撃する対象としているため、発射時に舞い上がる砂塵や火球で位置が露呈し易く反撃が集中してしまうRPGは、別名“自殺兵器”(Suicide Weapon) とも呼ばれている。 RPGとAKを装備したムジャヒディン兵(ソ連軍のアフガン侵攻期) RPG-7とAK-47を装備したイラク治安部隊の兵士。 RPG-7を担ぐ中央アフリカ共和国北部地域の反政府勢力の兵士。
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