Pbv 301とは? わかりやすく解説

Pbv 301

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/14 08:44 UTC 版)

Pbv 301
ジンスハイムで屋外展示されているPbv 301
基礎データ
全長 4.66m
全幅 2.23m
全高 2.64m
重量 11.7t
乗員数 2名(操縦手、車長)
乗員配置 右前方縦列(操縦手、車長)
装甲・武装
装甲 8 - 50mm
主武装 ボフォース 20mm機関砲 m/45 1門
備考 兵員8名を輸送可能
機動力
速度 45km/h
エンジン スヴェンスカ・フリューグモートル B44
150hp
データの出典 [1][2]
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Pbv 301スウェーデン語: Pansarbandvagn 301の略)は、スウェーデン装甲兵員輸送車Strv m/41軽戦車からの改造により作成された車両であり、後継車両であるPbv 302が配備されるまで使用された。

開発

1950年代に入ると第二次世界大戦当時の設計であったTgbil m/42 KPは、路外機動力を欠き、装甲が薄く、とりわけオープントップであったため榴弾砲などの破片に対する防護に支障があった[1][2]。他方、第二次世界大戦当時の軽戦車を余剰車両として抱えており、その再利用手段の一つとして 装甲兵員輸送車への改装が行われることになった[1]

十分な台数を保有していた戦車はStrv m/41のみであったため、これを改造することとなった。1959年より試作車両をヘグランド(スウェーデン語: Hägglunds)7両とランズベルク(スウェーデン語: Landsverk)3両の計10両を2社が競作したが、試験中の1960年6月に労働市場などを考慮してヘグランド案が採用された[1][2]

220両全てのStrv m/41が改造されることになり、1963年4月までに185両が標準型のPbv 301装甲兵員輸送車に、20両がPbv 3011装甲指揮車(スウェーデン語: Stridsledningspansarbandvagn)に、15両がPbv 3012装甲観測車(スウェーデン語: Eldledningspansarbandvagn)にそれぞれ改造された[1]

性能

エンジンは航空機用のエンジンであるスヴェンスカ・フリューグモートルB44に換装され、元のエンジンルームに兵員8名を収容した[2]。兵員は後方あるいは上部のハッチを用いることが可能であった[1]

武装は機関銃を搭載可能とする計画もあったが、主砲としてJ21Rに搭載されていたボフォース製20mm機関砲 m/45を再利用することになった[1][2]

渡河能力は限定的であり、深さ1.5mまで対応しているものの、急流を越えることは困難であった[2]

アンテナは指揮車両を暴露しないために全車が4本装備していたが、後に通信装置のアップグレードによって指揮車両以外のアンテナ数が2本となり外見で区別がつくようになってしまった[1][2]

運用

6個機甲旅団に配備されたものの、18個戦車大隊に行き渡る数はなく、各旅団で1個大隊を編成するにとどまった[1]

運用寿命は短く、1971年には全車両がPbv 302によって更新され、退役した[2]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i Rickard O. Lindström (2011年8月25日). “Pbv 301”. 2013年3月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h Pansarbandvagn 301”. Pansarmuseet. 2013年3月11日閲覧。

Pbv 301

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/13 15:40 UTC 版)

Strv m/41」の記事における「Pbv 301」の解説

装甲兵員輸送車1950年代末にStrv m/41改造したもの。220両全てが改造された。

※この「Pbv 301」の解説は、「Strv m/41」の解説の一部です。
「Pbv 301」を含む「Strv m/41」の記事については、「Strv m/41」の概要を参照ください。

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