M1AとM14の差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 19:15 UTC 版)
スプリングフィールド・アーモリーM1Aは、設計上多くの箇所がM14と共通しているが、一方でいくつかの顕著な差異も見られる。 1997年製のM1A。ストックにセレクターレバー用の切欠きがある 初期型M1Aの機関部は、M14の官給生産ラインの余剰部品が直接流用されていたが、現在ではAISI 8620規格の合金鋼を用いるインベストメント鋳造により専用のものが製造されている。軍用M14の機関部はドロップ鍛造を用いて製造されており、M1A用機関部よりも複雑かつ高価である。 1990年代後半まで、スプリングフィールド・アーモリー製のM1Aの木製銃床はM14用のものと全く同型であり、M1Aにはセレクターレバーが存在しないにも関わらず、セレクターレバー用の切欠きが残されていた。1991年以降、機関部にあった「7.62-MM」の刻印も省略されている。 1994年、アサルト・ウェポン規制法(英語版)が議会を通過し、着剣装置を備える銃器の民生用製造が禁止されたため、以後はM1Aからも着剣装置は除去されている。1994年のアサルトウェポン規制法は、2004年9月に期限切れを迎え、アメリカのほとんどの州で再び着剣装置を備える民生用銃器の製造が始まったが、スプリングフィールド・アーモリーでは全ての民生用製品でこれを復活させなかった。ただし、M1AではM14と同様に着剣装置が消炎器と一体化しており、規制後製造品でも消炎器を規制前製造品のものに交換する事で簡単に着剣機能を復活させる事が可能だった。 2002年1月1日に施行されたカリフォルニア州銃器規制法では、着脱式弾倉を備える全ての半自動小銃に消炎器を取り付ける事を禁止している。スプリングフィールド・アーモリーではカリフォルニア州向け生産用に、銃口制退器装着型のM1Aを設計した。
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