lodスコア
LODスコア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/13 05:14 UTC 版)
LODスコア (logarithm (base 10) of odds)はNewton Mortonによってで開発された。このスコアは [連鎖解析]]をヒトや動物、植物集団に対して行う際に、その統計的検定の計算結果として得られる。 LODスコアは、2つの座位が強く連鎖しているサンプルから得られたデータらしいか、それとも純粋に偶然にそのようなデータが得られたらしいのか、の二つの尤度の比を取ったものである。正のLODスコアは連鎖の存在を示唆し、 逆に負のLODスコアはこれらの座位が連鎖していなさそうであることを示す。 メンデル遺伝する形質間で連鎖が見られるか否かは、複雑な家系でも計算機を使ってLODスコアを計算すれば、容易に解析できる(この計算は形質間だけでなく、マーカーと形質間、2マーカー間でも可能)。 計算方法については Strachan と Read が詳細な手順を紹介しており、単純化すると以下のようなものである: 家系図を作成する 各組換え確率の予想値をたくさん用意する 各組換え確率でのLODスコアを計算する(0から0.5(連鎖していない)) 最も高いLODスコアを与えた組換え確率を予想値として採用する LODスコアは以下のように計算する L O D = Z = log 10 probability of birth sequence with a given linkage value probability of birth sequence with no linkage = log 10 ( 1 − θ ) N R × θ R 0.5 ( N R + R ) {\displaystyle {\begin{aligned}LOD=Z&=\log _{10}{\frac {\mbox{probability of birth sequence with a given linkage value}}{\mbox{probability of birth sequence with no linkage}}}=\log _{10}{\frac {(1-\theta )^{NR}\times \theta ^{R}}{0.5^{(NR+R)}}}\end{aligned}}} NR(non-recombinant)は組み替えの起きていない子孫の数で、Rは組み替えの起きた子孫の数を示す。分母に0.5を用いるのは連鎖していないアリル同士は50%の確率で組み替えが起きるためである(別の染色体上にある場合など)。'θ'は組み換え頻度を示す。
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