LAMIAとは? わかりやすく解説

ラミア 【Lamia】

古代ギリシア伝説出てくる女の妖怪子供さらっていくといい、言うことを聞かない子供をおどすとき、この名を出す。もとはゼウス愛され美女だったが、嫉妬したヘラに子を殺されてから妖女変じたとする。若者誘惑し血肉飲食したとも。

ラミア航空

(LAMIA から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 05:21 UTC 版)

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ラミア航空
IATA
?
ICAO
LMI[1]
コールサイン
LAMIA
設立 2009年(ベネズエラ)
2015年(ボリビア)
運航開始 2010年8月16日(ベネズエラ)
2016年1月(ボリビア)
運航停止 2016年12月1日(ボリビア)
保有機材数 2
スローガン (ベネズエラ時代)es de mérida!(メリダから!)[2]
本拠地 サンタ・クルス・デ・ラ・シエラ
代表者 Marco Antonio Rocha(オーナー)[3]
Miguel Alejandro Quiroga Murakami(オーナー)[3][4]
Gustavo Vargas Gamboa(取締役)[4]
従業員数 8
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ラミア航空(スペイン語: LaMia)は、当初ベネズエラメリダで設立され、ヌエバ・エスパルタ州に拠点を移した航空会社。および、後にその名を受け継いでボリビアサンタ・クルス・デ・ラ・シエラに本社を置いた同名の航空会社。両社の間に連続性はないが、ベネズエラの航空会社からのリース機によってボリビアの会社は運行しており、この記事では両社を一括して取り扱う。

ベネズエラ時代

ベネズエラ時代のRJ85(機体記号P4-LOR、2013年、グラスゴー空港)、ボリビア時代でも機体記号CP-2933として使用されラミア航空2933便墜落事故で墜落した機体である[5]

2009年、ベネズエラのリカルド・アルベルト・アルバセテ・ビダル(Ricardo Alberto Albacete Vidal)により、ベネズエラのメリダで設立された[3]。名称はLínea Aérea Merideña Internacional de Aviaciónのアクロニムに由来する[3]メリダ州知事マルコス・ミゲル・ディアス・オレリャーナスペイン語版(Marcos Miguel Díaz Orellana)の支持の元、当初は2機のATR-500(ATR 72)をリースによりメリダを拠点に運行し、後に新造機12機と置き換える計画であった[6]。 2010年8月16日よりスペインのスウィフトエアからウェットリースで導入した1機のATR 72-200によりカラカス便を運航したが、航空運送事業許可が10月に切れたことで事業は停止した[7]。その後、2011年にアブロ RJ85をアイルランドのシティジェットからウェットリースし、国内便に再参入を図った[7]。2013年11月2日には、当時4機に増勢していた機体から1機をポルラマル - シウダーグアヤナ便として就航させる計画を明らかにし、ヌエバ・エスパルタ州に航空会社を求めた州知事カルロス・マタ・フィゲロアスペイン語版(Carlos Mata Figueroa)臨席の下デモフライトを行った[8]。この時、メリダ州からヌエバ・エスパルタ州に拠点を移し、Mは「Merideña」からマルガリータ島にちなむ「Margarita」に変更している[3]。だが、この計画はベネズエラ危機により頓挫した[3]。2015年後半にはトルヒージョ英語版(空港はバレーラ英語版ドクトル・アントニオ・ニコラス・ブリセーニョ空港英語版)からカラカスまでの路線開設を目指したが、ベネズエラ民間航空局英語版から耐空証明を得られず機体は地上に留めおかれ路線開設は果たせなかった[9]

ボリビア時代

ベネズエラでの事業が上手く行かなかったラミア航空は、ボリビアで保有する3機(自社所有1機)のリース事業を開始した[10]。ボリビアでのリース先は塗装の変更は行わず、同名のラミア航空として営業が行われた[10]。 ラミア航空はボリビアでは2015年11月、サンタ・クルス・デ・ラ・シエラで設立され[4]ボリビア民間航空総局英語版からチャーター便の国内航空運送事業許可を取得しており、書類上は2015年7月31日に無制限の許可を得たとされていた[11][12]。2016年4月の時点で、RJ85は95席の仕様で、炭化水素産業[注 1]・鉱業、旅行代理店、サッカーチームを顧客として想定していた[11]。サッカーチームとしては、アルゼンチンベネズエラボリビアの代表、コロンビアのアトレティコ・ナシオナル、パラグアイのクルブ・オリンピア、ボリビアのオリエンテ・ペトロレロクルブ・ブルーミングクルブ・レアル・ポトシ英語版ザ・ストロンゲストが顧客となっていた[3][4]。加えて、ボリビア鉱業冶金省スペイン語版も顧客であった[14]

2016年11月の時点で3機のアブロ RJ85を運航した。2016年11月28日に、アソシアソン・シャペコエンセ・ジ・フチボウのメンバー、関係者を乗せたチャーター便が墜落した(ラミア航空2933便墜落事故)後、航空運送事業許可はボリビア民間航空総局によって停止された[15][16] 。加えてボリビア労働・雇用・社会保障省英語版は、ラミア航空がボリビア政府に未登録であることを公表した[注 2][17]。事故当時、ラミア航空には15人が在籍していた[18]。事故の犠牲者にはパイロットでもあったオーナーのミゲル・アレハンドロ・キロガ・ムラカミ(Miguel Alejandro Quiroga Murakami)も含まれていた[19]

機材

2016年11月30日の時点の保有機材[19][18]
機種 保有 発注 乗客 備考
アブロ RJ85 2 95 コチャバンババレーラ英語版に各1機が保管されていた[20]
合計 2 0

国際事故調査委員会は2016年12月7日にこれらの機体を調査の一環として押収する事を決めている[21]ボリビア空軍は墜落した機体の整備費用を巡って2014年4月に提訴していたが、ラミア航空からの支払いは行われなかった[21]

事故

2016年11月28日、アソシアソン・シャペコエンセ・ジ・フチボウのメンバー、関係者を乗せたチャーター便として運行されていたCP-2933が墜落した。乗員・乗客77名中71人が死亡した[15]

  1. ^ ボリビアは南アメリカ2位の天然ガス埋蔵量を有する[13]
  2. ^ ボリビアでは法により全ての使用者は労働・雇用・社会保障省に登録を行う義務が存在している[17]

出典

  1. ^ LaMia”. アビエーション・セーフティー・ネットワーク. 2016年12月26日閲覧。
  2. ^ 尾翼に記されたスローガン
  3. ^ a b c d e f g “Promesas fallidas, mudanzas y negocios oscuros detrás del único avión que volaba la empresa LAMIA” (スペイン語). Infobae. (2016年11月29日). http://www.infobae.com/america/deportes/2016/11/29/chapecoense-tragedia-promesas-fallidas-mudanzas-y-negocios-oscuros-detras-del-unico-avion-de-la-empresa-lamia/ 2016年11月30日閲覧。 
  4. ^ a b c d Navia, Roberto (2016年11月29日). “LaMia es boliviana y uno de sus dueños falleció” (Spanish). El Deber. オリジナルの2016年11月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161130153647/http://www.eldeber.com.bo/mundo/lamia-boliviana-y-duenos-fallecio.html 2016年11月29日閲覧。 
  5. ^ ASN Aircraft accident Avro RJ.85 CP-2933 La Unión”. アビエーション・セーフティー・ネットワーク (2016年11月30日). 2016年11月30日閲覧。
  6. ^ “En julio comienzan a llegar aeronaves de Lamia a Mérida”. Diario Los Andes. http://www.volarenvenezuela.com/vev/modules.php?name=News&file=article&sid=3077 2016年11月29日閲覧。 
  7. ^ a b Maslen, Richard (2011年8月4日). “New Airline: LAMIA Plans Relaunch in Venezuela”. RoutesOnline. http://www.routesonline.com/news/29/breaking-news/120601/new-airline-lamia-plans-relaunch-in-venezuela/ 2016年11月29日閲覧。 
  8. ^ “LaMia commences domestic Venezuelan operations”. CH-Aviation. (2013年11月5日). http://www.ch-aviation.com/portal/news/23107-lamia-commences-domestic-venezuelan-operations 2016年11月29日閲覧。 
  9. ^ Navas, Vanessa (2016年12月1日). “Lamia nunca obtuvo permiso para volar en Venezuela, asegura diputado Joaquín Aguilar”. El Cooperante. http://elcooperante.com/lamia-nunca-obtuvo-permiso-para-volar-en-venezuela-asegura-diputado-joaquin-aguilar/ 2016年12月7日閲覧。 
  10. ^ a b “Habló el dueño del avión de LAMIA: tomó distancia de la tragedia y le echó la culpa a "un rayo"”. Infobae. (2016年11月29日). http://www.infobae.com/america/deportes/2016/11/29/chapecoense-hablo-el-dueno-del-avion-de-lamia-tomo-distancia-de-la-tragedia-y-le-echo-la-culpa-a-un-rayo/ 2016年11月30日閲覧。 
  11. ^ a b Rojas Moreno, Fernando (2016年4月17日). “Línea Lamia vuela en Bolivia y dos foráneas alistan incursión”. El Deber. オリジナルの2016年12月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161210015316/http://www.eldeber.com.bo/economia/linea-lamia-vuela-bolivia-y.html 2016年11月29日閲覧。 
  12. ^ Alanoca, Jesús (2016年11月30日). “LaMia recibió certificado 'indefinido' en julio 2015” (スペイン語). El Deber. オリジナルの2016年12月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161202123343/http://www.eldeber.com.bo/bolivia/lamia-recibio-certificado-indefinido-julio.html 
  13. ^ ボリビアの炭化水素資源に関する法制度調査報告書 (2006年9月)”. 日本貿易振興機構 (2006年). 2020年2月27日閲覧。
  14. ^ “Aerolínea LAMIA Corporation se presenta en Paraguay” (スペイン語). Aeronáutica Paraguay. (2016年9月20日). https://aeronauticapy.com/2016/09/20/boliviana-lamia-corporation-se-presenta-en-paraguay/ 2016年11月30日閲覧。 
  15. ^ a b “Colombia plane crash: Bolivia suspends airline that operated flight”. ガーディアン. Reuters. (2016年12月1日). https://www.theguardian.com/world/2016/dec/01/colombia-plane-crash-bolivia-suspends-airline-lamia-chapecoense 2016年12月1日閲覧。 
  16. ^ “Chapecoense air crash: Bolivia suspends LaMia airline”. BBC News. (2016年12月1日). https://www.bbc.com/news/world-latin-america-38173708 2016年12月1日閲覧。 
  17. ^ a b Alanoca, Jesús (2016年11月29日). “LaMia no está registrada en Ministerio de Trabajo”. El Deber. オリジナルの2016年11月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161130111644/http://www.eldeber.com.bo/bolivia/lamia-no-registrada-ministerio.html 2016年11月29日閲覧。 
  18. ^ a b “Lamia, la pequeña aerolínea operada en Bolivia que protagonizó el trágico accidente del club de fútbol Chapecoense cerca de Medellín”. BBC Mundo. (2016年11月30日). http://www.bbc.com/mundo/noticias-america-latina-38151726 2016年11月30日閲覧。 
  19. ^ a b Haines, Gavin (2016年11月30日). “Colombia plane crash: What do we know about the airline?”. デイリー・テレグラフ. https://www.telegraph.co.uk/travel/news/colombia-plane-crash-what-do-we-know-about-the-airline/ 2016年11月30日閲覧。 
  20. ^ “LaMia Bolivia's AOC suspended following Colombia crash”. ch-aviation. (2016年12月2日). http://www.ch-aviation.com/portal/news/51311-lamia-bolivias-aoc-suspended-following-colombia-crash 2016年12月3日閲覧。 
  21. ^ a b Navia, Roberto; Alanoca, Jesús (2016年12月7日). “Fiscalía precinta naves de LaMia en hangar de FAB”. El Deber. オリジナルの2016年12月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161208144913/http://www.eldeber.com.bo/bolivia/fiscalia-secuestra-naves-lamia-hangar.html 2016年12月7日閲覧。 

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、ラミア航空(ボリビア時代)に関するカテゴリがあります。
ウィキメディア・コモンズには、ラミア航空(ベネズエラ時代)に関するカテゴリがあります。



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