L-1011-500
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 09:56 UTC 版)
「ロッキード L-1011 トライスター」の記事における「L-1011-500」の解説
標準型トライスターの航続距離の短さは、DC-10との比較では致命的な欠点となり、ブリティッシュエアウェイズへの売り込みの際に、そのままではDC-10に勝てないことが判明した。このために提案された長距離型が-500型である。 トライスターの最大離陸重量をDC-10-30ないし-40並みにしようとする際に、もっとも問題になったのは車輪の接地圧であった。トライスターでは胴体に主脚を追加しようとすると胴体構造を大幅に変更することが必要になるため、既存の主脚を4輪から6輪に変更することも検討された。しかし、これも主翼の設計変更が大掛かりになるため、胴体短縮によって自重を軽減する方策をとったものである。 変更内容は、トライスターの胴体を主翼前方で2.54m、後方で1.58mの計4.12m短縮し軽量化を図ったほか、床下ギャレイを床上ギャレイに変更して、床下貨物室のペイロードについては基本型とほぼ同等を確保した。燃料容量と最大離陸重量と-200型と同じであるがエンジンを新型のRB-211-524B4に変更し、翼胴フィレットの小型化を行なった上でアクティブエルロンを採用した。アクティブエルロンの採用により、主翼の構造を強化せずに主翼端を1.37m延長することができた。 これらの変更を行なった結果、フルペイロードでの航続距離は、9,905kmで-200型より33%改善。さらに電子式統合自動機構の性能管理システム(PMS)を装備した。ブリティッシュ・エアウェイズ、パンナム、デルタ航空、エアカナダ等が採用した。
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