ジェット‐エンジン【jet engine】
【ジェットエンジン】(じぇっとえんじん)
Jet Engine.
内燃機関の一種。
吸い込んだ空気を圧縮し、高温・高圧にしたところで燃料を混ぜて燃焼させ、排気ガスの噴射(jet)の反作用として推力を得るエンジン。
(ただしスクラムジェットエンジンの場合、積極的には圧縮しない)
レシプロエンジンやロータリーエンジンとは異なり、燃焼室が機械的に閉鎖されないのが特徴。
ロケットエンジンとの違いは、酸化剤を機体に搭載せず、大気中の空気を利用すること。
そのためロケットエンジンよりも効率が良く、トマホークなどの巡航ミサイルにも使われている(他のミサイルはロケットエンジンが多い)。
狭義にはターボジェットエンジンとターボファンエンジンを指す。
広義にはラムジェット・パルスジェットなどの、エアブリージングな(=空気を酸化剤として使う)ジェット推進機関全般を指す。
分類
ジェットエンジン
(Jet Engine から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/07 09:41 UTC 版)
ジェットエンジン(英語: jet engine)とは、噴流(ジェット)を生成し、その反作用を推進に利用する熱機関である。多くの場合、外部から取り入れた空気で燃料を燃焼させる事で大量の噴流を生成する。ジェットの生成エネルギーには、取り込んだ空気に含まれる酸素と燃料との化学反応(燃焼)の熱エネルギーが利用される。狭義には、空気吸い込み型の噴流エンジンだけを指す。また、主に航空機(固定翼機、回転翼機)やミサイルの推進機関または動力源として使用される。
注釈
- ^ ジェットエンジンが実用化される前の未熟な時代には、様々な呼称や代替構成要素の実験機が用いられ、例えば、モータージェット機カプロニ・カンピーニ N.1はカンピーニロケットとも呼ばれ、戦前の日本の研究機関では現在で言うところのジェット推進のことをロケット推進と言われた。
- ^ この場合、燃料の質量は空気の質量に比べ小さいと仮定し、無視している。
- ^ 推進効率 ηは、最終的に機体の推進に使われた仕事率 TV と、エンジンが発生する出力 P との比で表され、
- ^ アニュラ型の燃焼缶は厳密には内外2枚のライナの前部はカウルと呼ばれる覆いになっている。
- ^ アフターバーナーとはもともとゼネラル・エレクトリックでの呼称で、特許や商標としての競合を避けるためにロールス・ロイスではリヒート、プラット・アンド・ホイットニーではオーギュメンターという名称が使用されている。
- ^ レシプロ機関と異なりジェットエンジンでは、吸い込んだ空気の25%程しか酸素を利用していないため、排気中には75%ほどが残っている。
- ^ デフューザーによってガスの流速を落とす。ノズル内にはフレームホルダーも備える。アフターバーナーを使用しない間は、ノズルは排気ダクトとして働く。
- ^ 「逆噴射装置」とも呼ばれるが、エンジン内の圧縮機とタービンが逆回転して吸気口と排気口が入れ替わるわけではない。
出典
- ^ 佐藤 2005, pp. 190, 192
- ^ ASCII.jp:JALのジェットエンジン整備はミリ単位の繊細な作業だった!
- ^ 佐藤 2005, p. 189
- ^ 佐藤 2005, p. 190
- ^ a b c d e 見森昭編 『タービン・エンジン』 社団法人日本航空技術協会、2008年3月1日第1版第1刷発行、ISBN 9784902151329
- ^ a b c 佐藤 2005, p. 202
- ^ 松岡増二著 『新航空工学講座8 ジェット・エンジン(構造編)』 日本航空技術協会 ISBN 4-930858-48-8
- ^ JAL - 航空豆知識
- ^ 佐藤 2005, p. 191
- ^ a b 佐藤 2005, p. 196
- ^ 齊藤喜夫, 遠藤征紀, 松田幸雄, 杉山七契, 菅原昇, 山本一臣「コア分離型ターボファン・エンジン」『航空宇宙技術研究所報告』TR-1289、航空宇宙技術研究所、1996年4月、1-7頁、CRID 1523388080992312960、ISSN 0389-4010。
- ^ 佐藤 2005, p. 215
- ^ The heart of the SR-71 "Blackbird" : The mighty J-58 engine
- ^ Pratt & Whitney J58 Turbojet
- ^ 佐藤 2005, p. 216
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