HH-53H ペイブロウIII
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:57 UTC 版)
「MH-53 (航空機)」の記事における「HH-53H ペイブロウIII」の解説
ペイブスター計画の挫折やLNRSの運用試験を踏まえて、空軍は1972年よりペイブロウ(Pave Low)計画を開始した。LNRSの運用試験で指摘された課題の一つが地形追従レーダー(英語版)の欠如であったことから、1972年初頭には、陸軍から調達したAN/APQ-141レーダーをHH-53B(#66-14433号機)に搭載して試験が開始された。同年12月まで試験が行われたのち、その成果を踏まえて、ミッションシステム全体を開発するペイブロウII計画が着手された。#66-14433号機をテストベッドとして3段階の研究開発を行ったのち、8機のHH-53B/Cを同規格に改修する計画であったが、所要の費用は、当初見積もりの1420万ドルから2000万ドルへと高騰していた。 この問題に対し、1974年2月より、オフザシェルフ化によって低コスト化したミッションシステムを開発するペイブロウIII計画が開始された。引き続き#66-14433号機がテストベッドとなり、ドップラーレーダーをA-7攻撃機と同型のAN/APQ-126に変更するとともに慣性航法装置(INS)と連接し、またFLIRも搭載された。1975年初頭よりこれらの新装備が順次に搭載されて、6月9日に初飛行が行われた。これに続いて更に8機のHH-53CがペイブロウIII規格に改修されることになり、1979年3月13日より引き渡しを開始した。これらの機体の正式呼称はHH-53Hに変更された。その後、1985年8月にHH-60の計画が中止されると、1984年に失われた2機のHH-53Hの代替として、2機のCH-53CがペイブロウIII規格に改修された。
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