Franklin の知的分散エージェント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 14:07 UTC 版)
「人工意識」の記事における「Franklin の知的分散エージェント」の解説
Stan Franklin(1995年、2003年)は、自律エージェントを Bernard Baars の Global Workspace Theory(1988年、1997年)に定義された意識の機能の一部を備えた場合に、機能的意識を持っていると定義した。彼の生み出した IDA(Intelligent Distributed Agent)は GWT のソフトウェアによる実装であり、その定義により機能的意識を備えている。IDA はアメリカ海軍で航海から帰ってきた船員に対して、各人のスキルと好み、海軍側のニーズを考慮して新たな仕事を割り当てる作業を行う。IDA は海軍の大まかな方針に従った上で海軍のデータベースと対話しつつ、船員たちとも自然言語の電子メールを使って通信する。IDA の計算モデルは Stan Flanklin らが 1996年から 2001年にメンフィス大学で開発した。これは約25万行のJavaコードで構成され、2001年ごろのハイエンド・ワークステーションのリソースをほぼ完全に消費する。それは「コードレット; codelet」と呼ばれるものに強く依存している。コードレットとは目的に特化した比較的独立したミニエージェントであり、スレッドとして動作する小さなコードとして実装されることが多い。IDA のトップダウン型アーキテクチャでは、高レベルな認知機能が明確にモデル化されている。詳細は Flanklin(1995年、2003年)を参照されたい。IDA は定義により機能的意識を持つとされるが、Franklin はそれが人間のような振る舞いを多く見せるとしても、いわゆる一般的な現象としての意識ではないと述べている。アメリカ海軍の人々は IDA とのやり取りで「そう、そのとおり」とうなづいてるのが何度も目撃されているが、それは単に IDA がそのタスクを実行した結果にすぎない。
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