ガーヘル 313
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/10 00:36 UTC 版)
ガーヘル 313(ペルシア語: قاهر-۳۱۳; Qaher-313)は、イラン・イスラム共和国が国産開発したステルス戦闘機である。
概要

ガーヘル313の存在は、2013年2月2日にイラン大統領マフムード・アフマディーネジャードによって公表された。詳細な性能は不明であるが、イラン側は「『純国産』の機体で、ステルス性を有している」、「イランがこれまでに開発したジェット戦闘機とは異なるもの」と発表している。また、短距離離着陸が可能であるともしている。開発はIAIO(イラン航空産業機構)によって行われた。
設計と開発
有人機型
単発単座、双垂直尾翼の前翼機で、主翼の先端には下反角がつけられており、胴体の両脇にウェポンベイを有している。また、コックピットとの比較から、かなり小型な機体である事がうかがえる。
機体表面には、ボルトやリベット鋲の痕跡がなく[1]、公開されたガーヘル313は飛行不可能なモックアップではないかとも推測されているが、イラン・イスラム共和国放送(IRIB)による発表の際には、本機の飛行映像と思われる物が使用されている。
2017年4月15日、イランで国防産業製品見本市が開催され、ガーヘル313が展示された[2][3]。また同日、同機のタキシング試験動画がyoutubeにて初公開された[4]。この機体は以前の公開された機体と異なり、エンジンが双発化されている。
無人機型

2023年2月18日、イラン国防省の子会社であるイラン航空産業機構(IAIO)の専務理事はインタビューで「戦闘機は技術的には成熟しているが、イラン軍部隊の要求に適合させるために有人機ではなく無人機として再設計され、最初の納入は2024年半ばに行われる予定であると発表した[5][6]。
2024年12月14日、ガーヘル313の無人戦闘機型が公開され、現在試験飛行中であると発表された。
2025年2月6日、ガーヘル313の60%サイズと25%サイズの2つのバージョンを持つ海軍無人機「JAS 313」が公開された[7][8]。
出典
- ^ “まるで昔の玩具?イランの最新鋭戦闘機がネットで話題に”. CNN (CNN). (2013年2月11日) 2014年11月11日閲覧。
- ^ “イラン国防軍需省、「国内での重航空機の製造準備が整う」”. ParsToday. (2017年4月15日)
- ^ “رونمایی از توانمندیهای صنعت دفاعی با حضور رییس جمهور”. ISNA. (2017年4月15日)
- ^ “Iran made fighter plane Qaher F 313 taxi test” (2017年4月15日). 2017年4月18日閲覧。
- ^ Tasnim News Agency (19 February 2023). “Iranian Fighter Jet to Become Unmanned Aircraft”. tasnimnews.com. 5 March 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。5 March 2023閲覧。
- ^ Fars News Agency (19 February 2023). “Iran to Showcase Unmanned Version of Home-Made Jet "Qaher-313"”. farsnews.ir. 5 March 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。5 March 2023閲覧。
- ^ David Cenciotti (2025年2月6日). “Iran’s Infamous F-313 ‘Stealth Jet’ Makes a Comeback As a Naval Drone”. theaviationist.com. 2025年2月10日閲覧。
- ^ Gareth Jennings (2025年2月7日). “Iran reveals unmanned naval versions of Qaher ‘stealth fighter'”. janes.com. 2025年2月10日閲覧。
関連項目
外部リンク
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