DR-DOS での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 16:18 UTC 版)
「Upper Memory Area」の記事における「DR-DOS での利用」の解説
DOSにおける次の革新は、DOS自身がUMBと High Memory Area (HMA) を扱うようになったことである。これを最初に実現したのは1990年にリリースとなったDR-DOS 5.0だった。DR-DOSのメモリマネージャ EMM386.EXE はQEMMや他の互換プログラムとほぼ同等の機能を有していた。 DR-DOSが従来のDOSとQEMMなどとの組み合わせよりも優れていた点は、DR-DOSのカーネル自身とそのデータ構造のほとんどを高位メモリにロードできる点と、関連コンポーネントを全てUMBにロードできる点だった。これによってベースメモリがほぼ全て空き、設定によっては640KBのうち620KBがアプリケーションで利用可能となった。 設定は自動的ではない。UMBの空き領域は人間が把握する必要があり、その結果をCONFIG.SYS内のEMM386をロードする行に記述する必要がある。また、ドライバのUMBへのロードもCONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATに記述する必要がある。これは簡単な作業ではない。QEMMではそのような作業の大部分を自動化していたため、QEMMも市場で生き残った。実際、QEMM は DR-DOS とも共存でき、PC用ユーティリティとしては最も売れた製品の1つとなった。
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