CD-ROMにおけるショベルウェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 02:15 UTC 版)
「ショベルウェア」の記事における「CD-ROMにおけるショベルウェア」の解説
ゲーム雑誌Computer Gaming Worldは1990年に掲載した「新しいCD-ROMフォーマットを使ったソフトウェアを待ちきれない利用者」に向けた記事の中で、ソフトウェア・ツールワークス(英語版)やアクセス・ソフトウェア(英語版)が名作を詰めたコレクションの発売を計画していると紹介した。同誌は1993年にはすでに過去のソフトウェアをCD-ROMに収録して再発売する手法を「ショベルウェア」と呼んでおり、アクセスから発売されたコレクションについて「思ったよりもほこりっぽいラインナップ」という評価を下した。また、The Software Toolworksのコレクションについては「再販手法の大王」と呼び、その収録作品については、当時最強とされたチェスゲーム「Chessmaster 2000」を除けば「最も売れた時期でも陳腐な存在」とした。 低品質のソフトウェアを集めたコレクションはBBSの頃から存在していたが、ショベルウェアという単語が使われるようになったのは、シェアウェアやパブリックドメインのソフトウェアを収録したCD-ROMが出回るようになった1990年代初頭からである。 CD-ROMの容量はフロッピーディスクの450から700倍であり、パソコン向けハードディスクドライブの当時の容量の10倍から30倍だった。容量が拡大したことにより、ディスクの中身をすべてインストールする者がほとんどいなくなったため、ソフトウェアの販売者は質より量を優先し、ディスクの中に可能な限り多くのソフトウェアを詰め込むようになった。 ソフトウェアのレビュワーたちは品質もばらばらなソフトウェアをただ集めただけのコレクションに落胆し、このような手法は「ショベルウェア」と呼ばれた。 クラウドソーシングによって作成されたプログラムがダウンロードできるようになったことや、ソフトウェア配布の形態として一般的なアプリケーションストアのキュレーションが進んだこともあり、このようなショベルウェアは減少した。 しかし、バンドルやプリインストールという形で、品質や利便性が疑わしいソフトウェアがハードウェアにあらかじめ入っているケースも存在する。
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