Caspian
CASPIAN
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 15:11 UTC 版)
2021年3月、23カ国の209のがん治療センターで行われた非盲検(スポンサー盲検)無作為化第III相試験(CASPIAN)で、小細胞肺癌の治療におけるデュルバルマブとプラチナ系化学療法の併用の有効性が実証された。 2017年3月27日から2018年5月29日の間に972名の患者がスクリーニングされ、805名が無作為にデュルバルマブ+トレメリムマブ+プラチナ・エトポシド併用群(DTPE群、268名)、デュルバルマブ+プラチナ・エトポシド併用群(DPE群、268名)、プラチナ・エトポシド併用群(PE群、269名)に割り付けられた。2020年1月27日の時点で、追跡調査期間の中央値は25.1ヵ月(IQR 22.3-27.9)であった。全生存期間の中央値はDTPE群、DPE群、PE群それぞれ10.4(95%[[信頼区間|CI] 9.6-12.0)、12.9(11.3-14.7)、10.5(9.3-11.2)ヵ月で、DTPE群はPE群に対して有意に改善しなかった(HR:0.82[95%CI:0.68-1.00],p=0.045)が、DPE群はPE群に対して持続的な改善を示した(HR:0.75[95%CI 0.62-0.91]、名目p=0.0032)。グレード3以上の主な有害事象は、好中球減少症(DTPE群 32%、DPE群 24%、PE群 33%)および貧血(13%、9%、18%)であった。あらゆる原因による重篤な有害事象は、DTPE群で45%、DPE群で32%、PE群で36%に報告された。治療関連死は、DTPE群の12名(5%)(死亡、発熱性好中球減少症、肺塞栓症 [各2名]、腸炎、全身状態の悪化及び多臓器不全症候群、肺炎、肺炎及び肝炎、呼吸不全、突然死 [各1名])、DPE群では6名(2%)(心停止、脱水症状、肝毒性、間質性肺疾患、汎血球減少症、敗血症 [各1名])、PE群で2名(1%)(汎血球減少症、血小板減少症 [各1名])であった。
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