Blok Dとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Blok Dの意味・解説 

ブロックD

(Blok D から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/31 04:50 UTC 版)

Blok DM

Blok DM
開発国 ソビエト連邦
利用 N-1, プロトンゼニット-3
全体仕様
全高 6.28 m (20.6 ft)
直径 3.70 m (12.1 ft)
グロス重量 17,360 kg (38,270 lb)
推進剤重量 15,220 kg (33,550 lb)
空虚重量 2,140 kg (4,720 lb)
関連する段
系列 ブロック D
原型機 ブロック D
改良機 ブロック DM-03
競合機 ブリーズM
打ち上げ実績
現状 引退済
総打ち上げ機数 66
初打ち上げ 1974-03-26
最終打ち上げ 1988-05-06
エンジン詳細
エンジン RD-58M
推力 83.61 kN (18,800 lbf)
比推力 363.5秒 (3.565 km/s)
燃焼時間 630秒間
燃料 RG-1/LOX

ブロック D (ロシア語: Блок Д ブロック Dを意味する)はソビエトの開発した上段ロケットである。当初はN-1ロケットの上段ロケットとして開発されたがN-1計画の中止後はプロトン-Kゼニットの上段ロケットとして使用される。

上段ロケットとして(派生機種を含めて)2005年現在において250回以上打ち上げられ、[1]. 2002年時点において改良型のブロックDMは1974年以来218回打ち上げられ、1997年から2002年までは全て成功しており、成功率は97%である。[2]

1960年代ソビエトの有人月計画で開発されたN-1ロケットの5段目として開発された。1967年3月に月計画の試験のゾンド衛星の打ち上げに初めて打ち上げられた。有人月飛行でブロックDは月への中間軌道で使用される予定で月周回機と月面着陸機を月軌道へ投入して月面着陸の為にLK着陸機を減速する用途に使用される予定だった。[3]

ブロックDはソビエトの無人月、火星金星探査に使用されたプロトンロケットの4段目としても使用される。プロトン-Kでは現在でも使用される。(新型のプロトン-MではブリーズMが4段目として使用される)

ブロックDMはシーローンチ計画で静止衛星の打ち上げに使用されるゼニット-3SLの3段目としても使用される。2002年にブロックDM3を使用したアストラ 1Kの打ち上げに失敗した。

このロケットは液体酸素ケロシンを推進剤として使用し。単一の燃焼室を備えるRD-58が主エンジンである。液体酸素タンクは球形でケロシンタンクは環状で燃費向上の為に15°の角度で供給管が配置され、エンジンはドーナツの中心に備えられる。タンクにはポンプの1段目が含まれ、主ポンプはエンジン上に設置される。

ブロックDの重量は離陸時に3.5トンであるが、いくつかの部品は飛行中に切り離すので宇宙空間での乾燥重量は2.5トンである。全長5.7mで83.300 kNの推力を600秒間生み出す。ブロックDは1974年に11D-58Sエンジンを備えることによりブロック DMとして改良された。単体の費用は$400万ドルである。[4]

改良

ブロックDを開発したRKK エネルギアでは長年に渡って異なる用途の為に多くの改良型が開発され、ブランの主推進装置はブロックDの改良型として始められた。

  • ブロック DM (1974年) - ブロック Dの地球周回用の改良型
  • ブロック DM-2 (1982年) - (2009年時点において)GLONASS衛星を打ち上げる為のプロトンMに使用される。[5]
  • ブロック DM-2M
  • ブロック DM-3
  • ブロック DM-5
  • ブロック DM1 - 商業用 ブロック DM-2
  • ブロック DM2 - 商業用 ブロック DM-5
  • ブロック DM3, DM4 (1996年) - 商業用 ブロック DM-2M
  • ブロック DM-SL (1999年,DM3の派生機種) - シーローンチのゼニット 3SLロケットの上段として使用
Blok DM-03
製造 RKK エネルギア, JSC Krasnoyarsk 機械製造工場 (1990年以降)
開発国 ロシア
利用 プロトン-M
関連する段
系列 ブロックD
原型機 ブロック DM-2
ブロック DM-SL
競合機 ブリーズM
打ち上げ実績
現状 運用中
総打ち上げ機数 3
成功
(この段のみ)
1
失敗 1
初打ち上げ 2010年12月5日
Specifications
エンジン RD-58MF
推力
燃料 RP-1/LOX

ブロック DM-03 (ロシア語: Блок ДМ-03 ), GRAU index 11S861-03はロシアのプロトンMの4段目で使用される。2010年12月に初打ち上げだった。 しかしながら、2013年7月時点において4段目の点火前に失敗しており、最初の打ち上げ失敗の要因はブロックDNの燃料供給に問題があった。

脚注

  1. ^ Rockets: Launchers: N1: Block D”. RussianSpaceWeb.com. 2007年9月20日閲覧。
  2. ^ Sea Launch Stands Behind the Reliability of the Block DM”. Boeing (press release). 2007年9月20日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ 11D-58 - Summary”. Andrews Space & Technology. 2007年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年9月20日閲覧。
  4. ^ Block DM 11S86”. 2008年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月26日閲覧。
  5. ^ GLONASS

外部リンク


「Blok D」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Blok D」の関連用語

Blok Dのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Blok Dのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのブロックD (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS