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キタノホッケ

学名Pleurogrammus monopterygius 英名:Atka mackerel
地方名シマホッケチシマホッケ 
脊椎動物門硬骨魚綱カサゴ目アイナメ科
色 形 長崎・日本・世界 住みか 動画 3D

※出典:長崎県水産部ホームページ
著作権仲谷 一宏

特徴
ホッケよりも寒冷な水域好み千島列島沿岸多く生息している。体側に5〜6本の暗色横帯があるのでホッケ区別することができる。体色は暗黄色淡黄色など、変化富んでいる。食べ方はホッケと同じであるが、味はホッケよりやや劣る。キタノホッケはロシアから輸入されることが多く開き干し比較人気がある。脂がのった厚めの肉は、最近になってじわじわ人気高まっている。

分布:オホーツク海千島列島ベーリング海北海道太平洋 大きさ:50cm
漁法:トロール網 食べ方:開き干し

キタノホッケ

(ATKAMACKEREL から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/25 07:27 UTC 版)

キタノホッケ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: カサゴ目 Scorpaeniformes
: アイナメ科 Hexagrammidae
亜科 : ホッケ亜科 Pleurogramminae
: ホッケ属 Pleurogrammus
: キタノホッケ P. monopterygius
学名
Pleurogrammus monopterygius
(Pallas, 1810)
シノニム
  • Labrax monopterygius Pallas, 1810
英名
Atka mackerel

キタノホッケ(学名:Pleurogrammus monopterygius)はアイナメ科に属する海水魚である。キタノホッケは北太平洋でよくみられ、ホッケ(P. azonus)とともに二種でホッケ属を構成している。日本ではシマホッケと呼ばれることもある[1]。英名はAtka mackerelであるが、この名前はアリューシャン列島アンドリアノフ諸島最大の島、アトカ島に由来する。

分類

キタノホッケははじめLabrax属として記載されたが、その後現行のホッケ属(Pleurogrammus)に移された。命名者は1810年に本種を記載したペーター・ジーモン・パラスである[2]

キタノホッケはホッケと同種とみなされていたことがある[3]。しかし実際には別種であることが分子系統学の研究によって明らかになった[4]

分布

本種は北太平洋でしかみられず、ベーリング海やアリューシャン列島からアラスカアイシィー湾に至る海域などから報告がある[5]。日本では北海道の太平洋岸で見られる[6]。まれにカリフォルニア州レドンドビーチなど南方で発見される[5]

形態

キタノホッケ(室蘭水族館

記録されている最大体長は56.5cm[7]、最大体重は2.0kgである[8]。成魚は体に5本の垂直な黒色の縞があり[9]、この点で同属種のホッケと区別できる[6]。キタノホッケは他の近縁種と椎骨数や軟条の数で区別できる。椎骨数は21、背鰭の軟条の数は25から29である[5]

本種は一般的に潮間帯から水深575mくらいまでの海域でみられる[10]

生態

寿命は最大で14年ほどである[7]。本種はアリューシャン列島では7月から9月ころに産卵をする。卵は岩の裂け目に付着し, 孵化までの40から45日間、オスが卵を防衛する。本種はオキアミカイアシ類を捕食し、ギンザケトドなどに捕食される[5]

人間との関係

アラスカ州ホーマー近海で捕獲されたキタノホッケ

キタノホッケは漁獲され食用とされる。マホッケより深い海域に生息するため、脂肪分が多く傷みやすいので鮮魚としての流通はなく、日本ではロシア産の冷凍輸入品が流通し、開き干しなどに加工され[6]、みりん干し、粕漬けにもされる。そのほかスポーツフィッシングの対象にもなり、アメリカ魚類学者デイビッド・スター・ジョーダンは本種を釣る楽しさについて述べた文章を残している[11]

出典

  1. ^ 魚介類の名称のガイドラインについて”. 水産庁. 2016年1月29日閲覧。
  2. ^ Mearns, Barbara and Richard - Biographies for Birdwatchers
  3. ^ Nelson, J.S., 1994. Fishes of the World. Wiley, New York.
  4. ^ Crow, Karen D., Ziyusei Kanamoto, and Giacomo Bernardi. "Molecular phylogeny of the hexagrammid fishes using a multi-locus approach". Molecular Phylogenetics and Evolution 32 (2004) 986–997
  5. ^ a b c d Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2009). "Pleurogrammus monopterygius" in FishBase. 09 2009 version.
  6. ^ a b c キタノホッケ”. 長崎県水産部漁政課. 2014年10月28日閲覧。
  7. ^ a b Fadeev, N.S. 2005 Guide to biology and fisheries of fishes of the North Pacific Ocean. Vladivostok, TINRO-Center. 366 p.
  8. ^ Zolotov, O.G. 2003 Atka mackerel. P. 44-46 in Condition of biological resources of the North-West Pacific. Siniakov, S.A., N.I. Naumenko, Yu.P. Diakov, O.G. Zolotov, and B.B. Vronsky (Eds.). Petropavlovsk-Kamchatsky, KamchatNIRO.
  9. ^ Masuda, H., K. Amaoka, C. Araga, T. Uyeno and T. Yoshino 1984 The fishes of the Japanese Archipelago. Vol. 1. Tokai University Press, Tokyo, Japan. 437 p. (text)
  10. ^ Allen, M.J. and G.B. Smith 1988 Atlas and zoogeography of common fishes in the Bering Sea and northeastern Pacific. NOAA Tech. Rep. NMFS 66, 151 p.
  11. ^ Jordan, David. Barton Evermann. American Food and Game Fishes. New York. Doubleday, Page & Company. 1923. pg. 500


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