Aの妻からの届け出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:42 UTC 版)
「北九州市病院長殺害事件」の記事における「Aの妻からの届け出」の解説
一方、Aの妻(当時57歳)は夫が帰宅しないことを心配し、同年11月7日夕方に弁護士を同伴して、小倉北警察署へ家出人保護願を出した。その届出を受け、福岡県警察と小倉北署はAが事件に巻き込まれた可能性も考え、家族などから事情聴取するなど、捜査を開始した。しかし、同月7日 - 10日にかけて聞き込みを行ったところ、「Aが夜の街を歩いていた」「小倉駅の新幹線ホームで見た」などといった目撃証言が相次いだ。これらの証言は日付の記憶違いや、Aとよく似た人物を見間違えたことによるものが大半だったが、捜査陣はそれらに振り回される結果となった。また、Aの親族は警察だけでなく、地元の暴力団関係者にもAの捜索を依頼しており、その申し出を受けた組員らが北九州市内で聞き込みなどを行っていたほか、死体発見後には暴力団組長ら数人が、高級外車に乗って「A病院」に駆けつける姿も目撃されている。 11月12日(死体発見前)、Aの妻に対し、「院長の代理のY(加害者Yと同姓)」を名乗る男から「博多の全日空ホテルに、2,000万円と糖尿病の薬を持ってきてほしい。警察に言うと、これが最後になるぞ」など、金品を要求する電話が複数回掛かった。この電話を掛けてきたのは、全国を股にかけた「偽刑事事件」の犯人として、同年末に築地警察署(警視庁)に逮捕された男であり、本事件とは無関係だった。彼はAの失踪事件を知り、便乗してAの家族から金品を騙し取ろうとしており、「Y」の名前も出鱈目に名乗ったものでしかなかったが、応対したAの妻は、その声が自身や夫と面識のあったYとは違うことを感じ、事情聴取に来た生嶋甚六警部補(後にYから全面自供を引き出した)にこのことを相談していた。
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