3『破風の窓』
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「ラヴクラフトとダーレスの合作作品」の記事における「3『破風の窓』」の解説
『破風の窓』(はふのまど、原題:英: The Gable Window)。『サターン』1957年5月号に掲載された。邦訳はクト1(大瀧啓裕訳)。 作中時は1924年。本作の登場人物は、ラヴクラフトの『闇に囁くもの』の人物の親族という設定である。また事件後には蔵書がミスカトニック大学付属図書館へと寄贈されており、ダーレス作品のパターンといえる。 東雅夫は「異界の風景をパノラマ風に垣間見る趣向は、同じ作者の『暗黒の儀式』『アルハザードのランプ』にも用いられている」と解説している。 レン高原を、ダーレスがどのように見ていたかというサンプルとなる作品である。ダーレスはドリームランドをあまり掘り下げておらず、結果としてラヴクラフトとは異なる独自のものとなっている。 また、クトゥルフとハスター両方への言及があり、切り分けがされておらず、難解なことになっている。キーアイテム「レンのガラス」は、ハスターにまつわるヒヤデスで造られたという説がある一方で、クトゥルフを讃える呪文で効力を発揮する。ハリ湖の生物はハスターと目されるが、断言はされず、それどころか(クトゥルフのような)タコの姿で登場するため、難解さに拍車をかけている。ラストに登場する砂漠の洞窟の怪物も、クトゥルフと目されるが説明はされない。
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