2011年インド当局の捜査
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「カルマパ17世」の記事における「2011年インド当局の捜査」の解説
インドダラムサラのギュトー僧院で2011年1月27日以降出所不明の大量の現金が見つかり、脱税や外国為替法違反の疑いでインド警察当局の捜査が入った。インド警察当局は2月1日までにカルマパが居住する僧院を捜索し、現金7500万ルピー(約1億3000万円)を押収したほか、カルマパの金庫番を務める側近を含む複数の関係者を逮捕した。 捜査の結果、僧院近くにカルマパ専用の住居を建設する計画が判明し、押収した現金はそのための土地購入資金と見られたが、取得の経緯などが申告されていなかったことから、不正資金である疑いが浮上した。また、現金に中国人民元が含まれていたことなどから、インド国内では、資金は中国政府から提供され、カルマパは中国のスパイであるとの見方も報じられた。 1月28日、亡命チベット代表者議会常任委員会が面談したところ、カルマパは財務的なことに関わっておらず、今事件のことは分からないと答えている。翌1月29日、カルマパ事務所は、疑惑は極めて憶測的かつ事実無根であり、中国政府との繋がりについては、いかなるものも断じて否定する発表した。 2011年2月11日、インド警察当局は捜査の際に発見された現金は信徒からのお布施であり、カルマパ17世はこの現金とは関わっていないと発表した。 常任委員会は、世界中から献金を受けていることや、カルマパのスケジュールは全てインド政府の監視下にあり、面会を求める人は事前にインド警察の許可を取る必要があることを報じた。
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