20世紀以降の正教神学において
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「聖師父学」の記事における「20世紀以降の正教神学において」の解説
パーヴェル・エフドキーモフによれば、ゲオルギイ・フロロフスキイが1936年にアテネの正教神学会議において聖師父の伝統への復帰を力説した事が、現代正教神学の決定的な転換期の現れであったとされる。またエフドキーモフによれば、聖師父学は単なる学問的知識としてではなく、内面的・体験的な再発見を通じて獲得・所有されなければならないとされる。聖師父に帰ることは前進を意味するのであって、後退や模倣を意味しない。神学者グリゴリイ(ナジアンゾスのグレゴリオス)が「神学をアリストテレス式にではなく、漁師のように作る事」と言うように、概念の弁明ではないとされる。またエフドキーモフは聖伝の「ヘレニズム」をパーヴェル・フロレンスキイが強調した事を正当であるとし、神学がヘレニズムに悩んだ事を、過剰によるものではなく不足によるものであるとした。 また、正教会は聖師父の時代をすでに終わったものであるとは考えず、これからも聖神(聖霊)の導きのもと教会に聖師父である聖人が生み出されていくと考える。
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