1992年版チベット憲法(暫定憲法)草案
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1992年、チベット憲法草案(自由チベット憲法)が改訂された。これは、1961年版と1963年版の憲法草案を引き継ぎ、将来の自由なチベット国家の基本路線を示したものである。したがって、この憲法は未だ発効していない。 1992年の改訂の最も大きな点は、将来の自由チベットの元首に関する規定である。すなわち、1961年版と1963年版ではダライ・ラマを政治の実権を有する国家元首としていたのに対して、1992年版ではその権限は民主的な選挙によって選出される大統領に譲り渡すとしており、ダライ・ラマは国政の頂点から退くことが想定されている。 さらに、1992年版では、自由チベットが回復された際、亡命政府から正式なチベット政府に移行するまでの暫定期間の措置も定められている。たとえば、移行期間に入るとただちに暫定大統領が任命され、それまでダライ・ラマが保持していたすべての政治上の権力・責任を引き継ぐ。そして、新設された憲法制定議会がチベット憲法の正式な制定をおこなう。そして、その憲法に基づいてチベット国民議会と正式な大統領を選出する、などである。
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