19世紀アメリカ合衆国の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/08 16:41 UTC 版)
「フィリバスター」の記事における「19世紀アメリカ合衆国の場合」の解説
19世紀半ばは、アメリカに領土拡張の機運が高まっていた時代であり、この動きと連動してアングロ・アメリカ人の冒険家が武力を以てカリブ、メキシコ、中米などの地域に侵入して、軍事行動をおこす人々が登場した。 この時代を代表するフィリバスターとしては、ウィリアム・ウォーカー、ナルシソ・ロペス、ジョン・クイットマンの3人が挙げられる。 ウィリアム・ウォーカーは、1853年にメキシコ北部のバハ・カリフォルニア州、ソノラ州に侵入して挙兵し、建国を宣言したが鎮圧された。その後、ニカラグア内戦に赴いて、傭兵として戦った。当時、ニカラグア湖を通るコースが中米を貫く運河の候補地として有望視されていたためである。やがて、彼はニカラグアの国軍最高司令官に就任し、1856年には自ら大統領となった。ウォーカーは中米の他の地域も支配下に組み込もうとしたが、アメリカ合衆国の支援を受けられず敗北、逮捕されて、本国に送還された。さらに、1860年にホンジュラスに上陸し再起を図るが、捕らえられ処刑された。 この他にも、アメリカ合衆国のフィリバスターとしては、ウィリアム・ブラウント (フロリダ西部)、アーロン・バー(メキシコ、英領カリブ)、オーガスタス・W・マギ (テキサス)、 ジョージ・マシューズ (フロリダ東部)、 ジョージ・ロジャー・クラーク (ルイジアナとミシシッピ)、 ウィリアム・S・スミス (ベネズエラ)、 アイラ・アレン (カナダ)、 ウィリアム・A・チェンラー (キューバ、ベネズエラ)、ジェイムス・ロング (テキサス)などが挙げられる。
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