18世紀・劇場創建
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 05:03 UTC 版)
「サン・カルロ劇場」の記事における「18世紀・劇場創建」の解説
サン・カルロ劇場は、ナポリに劇場があることを望んだブルボン朝ナポリ王国の初代王カルロ (1759年に退位し、ブルボン朝スペインの国王カルロス3世となる)によって建造された。開場は1737年11月4日(国王の聖名祝日)、演目はピエトロ・メタスタージオ台本、ドメニコ・サッロ音楽のオペラAchille in Sciroであった。タイトルロールのアキレウス役をアルト歌手のヴィットーリア・テージが歌った。この時サッロはオーケストラの指揮も行い、幕間にはグロッサテスタの2つのバレエも演じられた。この劇場はその建築、金装飾、および豪華壮麗な青色(ブルボン家の色であった)の布張装飾で有名となった。 当時、ナポリのオペラは全ヨーロッパでも著名なものであった。オペラ・ブッファの領域のみならず、オペラ・セリアにおいても、レーオ、ポルポラ、トラエッタ、ピッチンニ、ヴィンチ、アンフォッシ、ドゥランテ、ヨンメッリ、チマローザ、パイジエッロ、ジンガレッリなどが活躍していた。ナポリはヨーロッパにおける音楽上の首都と見做されており、他国の作曲家、例えばハッセ、ヨハン・クリスティアン・バッハ、グルックなどもサン・カルロ劇場をそのキャリアの頂点として考えていた。同様に、多くの著名な歌手もサン・カルロ劇場で演じた。"La Cochetta"という愛称で知られるルクレツィア・アングイアーリ、ナポリの音楽院出身のカストラートたち―カファレッリ(ガエターノ・マヨラーノ)、ファリネッリ(カルロ・ブロスキ)、ジジエッロ(ジョアッキーノ・コンティ)などである。
※この「18世紀・劇場創建」の解説は、「サン・カルロ劇場」の解説の一部です。
「18世紀・劇場創建」を含む「サン・カルロ劇場」の記事については、「サン・カルロ劇場」の概要を参照ください。
- 18世紀・劇場創建のページへのリンク