10の銘文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/12 00:34 UTC 版)
ビブロス文字は通常右から左に書かれる; 語の区切りは滅多に使われない。既知の10の銘文には、発見順にaからjまでの名前が付けられている。 長方形の青銅版が4つ、c (16×11 cm) とd (21×12 cm) には、それぞれ225文字と459文字が記録されている。どちらの青銅版も両面に文字が刻まれている。文字は引っかきではなく、金槌とのみによって金属に刻まれていた。 青銅製の「へら」が4つ (b, e, f、およびi。それぞれ40文字、17文字、48文字、および84 文字を記録)。これらのへらは多かれ少なかれ三角の形状で、三角形のもっとも鋭い角に「花茎」状の取っ手が付いている。大きさはおよそ5~9cmで、厚さはおよそ1mmである。それらの役割は不明だが、デュナンはそれらが、たとえば神宝に取り付けられる「ラベル」であると考えている。すべてのへらは両面に文字が刻まれている。ただしへらeは除く (片面のみ)。書かれているものは比較的粗雑である。へらfの裏面にある文章は、知られている文章で唯一左から右に読む。へらbとiは語の区切りとして短い縦画を使っている。 へらeの銘文 へらの取っ手は壊れている。銘文の一番左にある損傷した文字の再建には4つの可能性がある。 石碑の破片が4つ: a, g, hとjに、それぞれ116文字、37文字、7文字、および13文字が記録されている。文字は丁寧に彫られており、行間に明瞭なベースラインがある (「モニュメンタル・スタイル」)。デュナンは、破片hとjはもともと同じ石碑を構成していたと示唆している; 両方の石灰岩はともに同じ化学組成のようである。破片gの文章は縦に5行で書かれている。ブロックjには、明らかに語の区切りとして縦画が使われている。
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