黒織部茶碗(冬枯)
主名称: | 黒織部茶碗(冬枯) |
指定番号: | 2591 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1999.06.07(平成11.06.07) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1口 |
時代区分: | 桃山時代 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 黒織部は美濃焼のなかで桃山茶陶を代表する織部に含まれる焼物であり、茶碗や茶入などを焼造し、特に茶碗に優品を多く残している。焼成が完了した時点で製品を窯の外に引き出して急冷させ鉄釉を漆黒色に発色させ黒釉とする焼物で、瀬戸黒・織部黒とともに「引出黒」とも呼ばれている。なお黒釉のみで歪みを加えたり沓形に作られたものは織部黒と呼ばれ、これに本作品のように文様を施し加飾するものを黒織部と呼び区別されている。 本茶碗も、桃山茶陶の作行に見られるように轆轤成形した後に歪ませて作為を加えているが、抑え気味の穏やかな作行をなしている。片身替り風に掛け分けられた漆黒色の黒釉も見事に熔けて潤いがあり、闊達に描かれた白と黒の抽象的な文様が、やや深めの筒形の器形に見事に調和した、黒織部茶碗を代表する優品である。 なお、高台内「Q」字風の印と同じ印をもつ茶碗の陶片が美濃窯大萱の大平窯などでも出土しているが、陶工の窯印なのか注文者の手印なのかは判然としていない。 尾張名古屋の豪商である岡谷家に伝来したもので、岡谷家から徳川美術館に寄贈された。 |
工芸品: | 黒紅地熨斗藤模様繍箔小袖 黒紅地花卉文様繍箔小袖 黒紅染分綸子地松皮菱段模様繍箔小袖 黒織部茶碗 黒釉金彩瑞花文碗 黒革包金桐文糸巻太刀拵 黒韋威肩白胴丸 |
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