鶏足寺と『峯相記』伝承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 14:15 UTC 版)
「鶏足寺 (姫路市)」も参照 『峯相記』によれば、鶏足寺は、峯相山にかつあった寺院で、皇后の連れ帰った新羅の王子が開創したと伝わる。伝承によれば、「皇后が新羅の王子を連れ帰ることにした。王子は皇后に渡海を無事に終えて日域(日本のこと)に着けば、伽藍を建てたいと願い出たが、仏法の是非のわからない皇后は明答しなかった。皇后は帰国後、西域の不安に備えて副将軍の男貴尊を播磨にとどめおき、王子を預けた。その後、王子は、峯相山に草庵をつくって、千手陀羅尼を唱えた」とある。この副将軍男貴尊とは、播磨国一宮である伊和大明神の祭神オホナムチ(大国主)を指すとされる。また、この『峯相記』伝承における仏教伝来と神功皇后伝承との関連について、神功皇后が戦利品として新羅の仏教を持ち帰ったとする見方もある。この新羅王子については、日本書紀に記載される微叱己知波珍干岐(みしこちはとりかんき)やアメノヒボコとの関連が指摘されているが、この伝承の形成にあたっては宋代の988年に賛寧によって編纂された『宋高僧伝』での新羅王族出身の僧侶の伝記が取り入れられたともされる。
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