鳴(な)かず飛(と)ばず
鳴かず飛ばず
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/15 14:03 UTC 版)

鳴かず飛ばず(なかずとばず)は、古代中国からのことわざ。
概要
現段階においては、何の活躍もできていないような状態のことを意味する。あるいは、将来に活躍することに備えて、現段階では行動をしないようにして機会を待っているような状態のことを意味する[1]。
由来
この言葉の由来は、中国の歴史書である『史記』の楚世家に出てくる紀元前7世紀頃の出来事からである。これによると楚の国の君主であった荘王は、即位してから3年間は、まともに政治を行っていなかった。そして荘王に注意をする者は全員処刑すると公言して自身は夜遊びをしていた。そのような時に伍挙という家臣は荘王に、丘の上で3年間鳴くことも飛ぶことも無い鳥はどのような鳥であるかということを問うた。これに対して荘王は、このような鳥というのは一度飛べば天を突くかのように高く飛び、鳴けば人を驚かすほどの勢いであろうと答えた。このやりとりが将来の活躍に備えて行動をしないで活躍の機会を待つという意味の鳴かず飛ばずということわざとなった[2]。
脚注
- ^ デジタル大辞泉,故事成語を知る辞典. “鳴かず飛ばず(ナカズトバズ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2025年4月7日閲覧。
- ^ “【鳴かず飛ばず】はもともとはポジティブな言葉だった!? 意味や由来・類語を解説”. Domani (2022年9月14日). 2025年4月7日閲覧。
鳴かず飛ばず
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 05:42 UTC 版)
荘王は、即位して3年の間、政令も出さず日夜遊び暮らし「諫言をする物は許さず殺す」と布告していた。伍挙は、鐘と太鼓の間に座り左に鄭姫を右に越女を抱いている荘王に「謎かけをしましょう。三年間、飛(蜚)ばず鳴かずの鳥がいます。これはなんの鳥でしょうか?」と問いかけた。荘王は「三年飛(蜚)ばない鳥は、飛べば天を衝くほど高く飛び、三年鳴かない鳥は、鳴けば人を驚かすだろう。挙よ退りなさい。私には(お前が言いたいことは)分かっている」と答えた。 荘王はのちに諫言を行った蘇従と伍挙を重用し、国政に用いた。 「荘王 (楚)」も参照
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