風船の語彙の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:05 UTC 版)
日本では「風船」の言葉の意味が時代とともに大きな変遷を遂げている。 1783年12月1日: ジャック・シャルルがロベール兄弟のとともに水素ガス気球による有人飛行に成功。 1784年以降 日本の蘭学者に乗用のガス気球の話題がオランダ語で紹介・翻訳され、のちに日本の蘭学者や国防論者により語彙が空船、気船などとともに風船として紹介される。 * Luchtbal(Luchtballon)・リユクトバル - Lucht(気)+ Ballon(球)* Luchtsloep・リユクトスロープ - Lucht(気)+ Sloep(小舟)* Luchtschip・リユクトキシツプ - Lucht(気) + Schip(帆船) 明治初期: 風船は乗用のガス気球を意味する軽気球の俗語とされる。ゴム風船は球凧・球紙鳶(たまだこ)や風船玉などといわれた。 1890年 :スペンサーの風船乗り興業で風船ブーム。風船グッズとして 紙製のパラシュート玩具が紙風船、丸い球状の紙風船は紙手鞠として販売された。 1922年1月21日: 日本海軍が航空機を飛行機・航空船・気球の3種類と制定。風船が乗用のガス気球の意味として使われなくなる。 1929年: 巖谷小波のゴム風船を沢山付けた子供が冒険する創作童話「風船玉旅行」が流行して以降、風船は風船玉とともに主に玩具のゴム風船をさす言葉となる。 1970年代: 日本で熱気球ブームが起き、熱気球が俗に風船と飛ばれたり、バルーンパイロットが風船野郎と呼ばれるようになる。
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