頑健性とセキュリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 23:50 UTC 版)
「NT File System」の記事における「頑健性とセキュリティ」の解説
堅牢性の向上 突然の電力供給停止などの障害が発生した場合、トランザクションログから、実行した処理をロールバックし、ファイルシステムの不整合を発生させないジャーナリングファイルシステムをサポートしている。 耐障害性 ハードディスク内の不良セクタを動的に認識する。以降そのセクタを含むクラスタに対するアクセスは別のクラスタに代替されるようになる。冗長性のあるダイナミック ボリュームまたは記憶域スペースを使用していなかった場合、不良セクタにあったデータは回復されない。 セキュリティの向上 ファイルやディレクトリごとにACLによるアクセス権の設定が可能である。また、ファイルアクセスの監視を行う設定も可能である。 ディスククォータ Windows 2000以降のNTFSは、ユーザーごとのディスクの使用量の上限を設定できる。Windows Server 2003 R2からは、ディレクトリごとのディスクの使用量の上限を設定することができるようになった。 暗号化 Windows 2000以降のNTFSは、Encrypting File Systemをサポートし、NTFSボリューム上のファイルとフォルダの透過的な暗号化をサポートしている。これは圧縮機能の一実装であり、暗号化されたファイルやフォルダは常に圧縮されている。暗号化を利用した場合、自分自身の証明書を失うとシステム管理者を含めて誰も永久にアクセスできなくなる。 スナップショット Windows XPおよびWindows Server 2003以降では「ボリュームシャドウコピーサービス(英語版)」(VSS) と称するスナップショット機能が導入された。Windows付属のバックアップ ユーティリティ (NTBackup, Backup and Restore) はボリュームシャドウコピーサービスを利用しており、ある時点のボリュームの状態を正確にバックアップできる。Windows Server 2003 Service Pack 1以降のWindowsではChkdskにVSSを利用し正確なチェックが行えるようになり、本来なら修復が不要なボリュームをオフラインにせずに済むようになった。また、Windows Server 2003やWindows Vistaにおいては、ボリュームシャドウコピーサービスによってファイルの世代別保存を実現する。 変更ジャーナル ファイルに対する変更を記録する。
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