音色混合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 00:59 UTC 版)
同一オクターブの同音を2つ以上の楽器で演奏することで、単一のソロ楽器にはない複雑な音色を生み出すことが出来る。最も有名な例は、シューベルトの交響曲第7番(旧第8番)「未完成」の冒頭でオーボエとクラリネットが同一メロディを奏する場面であろう。 フレーズの出だしの一音のみに別の楽器を絡ませることによって、音色の発音の瞬間を通常とは異なる印象にすることが出来る。ハープ、弦楽器のピッツィカート、打楽器は特によく使われるほか、稀に金管楽器(例えばホルンのストップ奏法でのスタッカートなど)がこれを担うこともある(ムソルグスキー/ラヴェル編曲『展覧会の絵』第2曲「小人」など)。フレーズの区切りなどである音色から別の音色へメロディを受け渡す場合にも有効であり、またフレーズのいくつかを音色の似た違う楽器が順次担当していくことによって徐々に音色を変化させるような用いられ方もある(ヴェーベルンの音色旋律のアイデア、望月京の『カメラ・ルシダ』など)。
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