非孤立特異点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 15:08 UTC 版)
非孤立特異点は、特異点が稠密に連なっているために、その近傍に必ず他の特異点を含んでしまう特異点をいう。例えば f(z) = 1/sin(1/z) は z = 0 に非孤立特異点を持つ(z = ±1/nπ は 0 以外の、孤立していない真性特異点、ただし n は任意の自然数)。この他に、定義域の自然な境界(解析接続によって越えられない壁)や多価関数を一価関数として扱うために導入する分岐切断 (branch cut) も一種の特異点と考えられる。分岐切断の端点を分岐点 (branch point) というが、分岐切断が有るかぎり、分岐点は孤立した特異点になりえない。然し、分岐切断は(分岐点を固定してホモトープである限り)何処に置いてもよいものであるから都合に合わせて分岐切断を動かせば、分岐点を恰も孤立した特異点であるかのように扱える。この発想はリーマン面に通ずる。分岐点は代数分岐点と対数分岐点に分類されるが、代数特異点、対数特異点と呼ばれることもある。
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非孤立特異点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 20:13 UTC 版)
一変数の複素函数は、孤立特異点の他にも特異的な挙動を示すことがある。すなわち、次の二種類の非孤立特異点が存在する: 密集点(cluster point)、すなわち、孤立特異点の極限点:それらがすべて極であり、従ってローラン級数展開を許すとしても、その極限においてはそのような展開は可能とならない。 自然境界(natural boundary)、すなわち、その周りで函数が解析接続できないような非孤立集合(例えば曲線)。あるいはリーマン球面内の閉曲線に対しては、その外側。
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