非協力的ドッキング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/24 06:21 UTC 版)
「宇宙機のドッキングおよび係留」の記事における「非協力的ドッキング」の解説
「非協力的」とは、一般的な意味における「協力的ではない」ということではなく、ある宇宙機がそれ自体による能動的な機体の制御を受けておらず、また他の宇宙機に捕獲されることに自ら積極的に協力する状態にないということを意味する。操作可能な姿勢制御装置を持たない宇宙機 (または宇宙を飛行する他の人工の物体) とのドッキングは、目的がその物体を回収するためであったり、あるいは制御された大気圏再突入を始めるためであるにしても、時として実行する価値を持つものである。非協力的な宇宙機とのドッキングの技術理論については、これまでにいくつかの提案が出されている。しかしながら機能停止に陥った宇宙ステーション、サリュート7号を補修したソユーズT-13の飛行という唯一の例外を除き、宇宙飛行のこれまでの50年の歴史においてすべての宇宙機のドッキングは、2006年現在に至るまで関連する双方の宇宙機がどちらも操縦され、自動もしくは遠隔操作で制御されているという状況の中で達成されてきた。だが2007年に行われたある試験飛行では、制御された宇宙機のロボットアームを使用し、非協力的な衛星を把持するという初の実験が行われた。非協力的衛星を自律的に捕獲する付加的な飛行計画を維持するための研究および具体化の作業は、今後数年間続けられる。
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