電気システムの接地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 08:40 UTC 版)
大気中の電荷は、ぶら下がった電線配電システムにとって望ましくない、危険な、潜在的に致命的な電荷の蓄積を引き起こす可能性がある。何キロにもおよぶ大気中に吊り下げられ地面から隔離された裸電線は、雷雨が発生していない場合でも高電圧で非常に大きな蓄積電荷を集めることができる。この電荷は人が手を伸ばして電源スイッチを作動させたり電気機器を使用したりするときに起こる可能性がある最小の絶縁経路を介して自身を放電しようとする。 大気中の電荷蓄積を消すために、配電システムの片側は配電システム全体の多くの点で全ての支柱と同じように地面に接続されている。地面に接続された1本のワイヤは一般的に「保護接地」と呼ばれ、損傷を起こすことなく放散する電荷電位の経路を提供し、いずれかの接地経路が腐食もしくは接地導電率の低下により不良になった場合に冗長性が提供する。電力を供給しない追加の接地線は二次的な役割をし、絶縁体が損傷した接地していないデバイスをグリッド電源を介して「電気的に生かした」ままにし触ると危険な状態にするのではなく、ヒューズを急速に切断し壊れたデバイスを安全にする大電流短絡経路を提供する。 交流配電グリッドのそれぞれの変圧器は接地システムを新たな分離した回路ループに分割する。これらの分離したグリッドはシステムの他の部分と比較して内部に電荷がたまるのを防ぐために片側も設置する必要があり、変圧器のコイルを介し配電網のもう一方の接地側へ放電する帯電電位による損傷を引き起こすことがある。
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