雑種の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/12 02:23 UTC 版)
エビネ栽培家の間では、原種には -エビネ、というように「エビネ」を付けるが、雑種の名前には「エビネ」を付けない慣習がある。しかし、一般園芸家は交配名だけでは何の植物か理解しにくいので、交配種でも「~エビネ」や「~エビネラン」と呼ぶことが多い。 なお、ランの人工交配種には、両親の血統と、その組合せでできる交配種に名前をつけて記録する全世界的な制度(英国王立園芸協会サンダーズ・リスト)が存在する。エビネ属で最初の人工交雑は1853年にツルランとオナガエビネを使って作出され、1856年に登録された C. domini である。これはエビネ属だけでなく、ラン科で初の人工交雑であった。 それ以外の日本産のエビネ類も複雑な人工交配種がいろいろと命名登録されているが、登録名で呼称できるのは、純粋な原種個体まで血統がさかのぼれる個体に限られる。エビネの雑種に血統確実な個体はそれほど多くないため、それらの登録交配名が趣味家の間で実際に使われる機会は少ない。代わりにタカネやサツマなど自然交雑種の名称がよく利用されている。
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