閣内大臣と閣外大臣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 07:48 UTC 版)
「内閣 (イギリス)」の記事における「閣内大臣と閣外大臣」の解説
日本の内閣において「大臣」といえば、内閣の構成員(閣僚)である国務大臣を指し、その英訳名称には「minister」が用いられている。そして、現在の日本には、閣外大臣と呼ばれる内閣の構成員ではない大臣は存在しない。 一方、イギリスにおいては、「大臣」を意味する「minister」という語は、内閣の構成員 (Cabinet members) である閣僚の大臣(閣内大臣)も、そうでない非閣僚の大臣(閣外大臣)も含めた、政府構成員 (Members of Government) を指し、日本における「大臣」に比べて、広義に解釈されるべき用語として使われる。これらの「大臣」のうち、「閣僚」(閣内大臣)に数えられるのは、首相 (Prime Minister) を除いて、財務大臣 (Chancellor of the Exchequer)、大法官 (Lord Chancellor) 及び国務大臣 (Secretary of State)(そして、場合によっては副首相と筆頭国務大臣)から成る上級大臣 (senior ministers) のみである。内閣の外部にある下級大臣 (junior ministers) である担当大臣 (Minister of State)、政務次官 (Parliamentary Under-Secretary of State) 及び政務官 (Parliamentary Secretary)、それから法務官 (Law Officer) と院内幹事 (Whip) は、「大臣」(minister) ではあるが、通常は閣議に召集される「閣僚」には含まれない。なお、イギリスにおいて、閣僚(閣内大臣)を指す場合には、SecretaryまたはCabinet minister、あるいは(集合的に)the Cabinetが用いられる。 以上をツリー形式にしてまとめると、次の通りであるが、各大臣の詳細については大臣の分類の節を参照。 Ministers - 大臣Prime Minister - 首相 Senior ministers - 上級大臣(閣内大臣)Chancellor of the Exchequer - 財務大臣 Lord Chancellor - 大法官 Secretary of State - 国務大臣 (Deputy Prime Minister - 副首相) (First Secretary of State - 筆頭国務大臣) Junior ministers - 下級大臣(広義の閣外大臣)Minister of State - 担当大臣(狭義の閣外大臣) Parliamentary Under-Secretary of State and Parliamentary Secretary - 政務次官及び政務官 Law Officers - 法務官(広義の閣外大臣) Whips - 院内幹事(広義の閣外大臣) 以下、当項目では、(特に断りがない限り)上述した区別に従って、内閣の構成員である閣内大臣を「閣内相」として、それ以外の閣外大臣を「閣外相」として、そして、それら(上級大臣から下級大臣まで、並びに法務官及び院内幹事)の全てを含めた政府の役職を「大臣」として、それぞれ表記する。
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