関孝和ら和算家による発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:18 UTC 版)
関孝和は『解伏題之法』で行列式について述べている。本手稿のテーマは多変数の高次方程式から変数を消去して一変数の方程式に帰着することで、変数消去の一般的方法、つまり終結式の理論を提示している。本手稿では3次と4次に関しては行列式の正しい表示を与えているが、より高次の5次の場合はつねに0になってしまい、あきらかに間違っている。これが単純な誤記の類であるか否かは不明である。また、次節で述べるように、関西で活躍していた田中由真や井関知辰らの研究も同様の問題を考えており、類似の結果にたどり着いている。 これらの研究では、いずれも行列式は終結式を表すための手段にすぎず、行列式そのものを意味のある対象として捉えていたかについては異論がある。実際、それをあらわす用語すら提案されていない。また、日本が鎖国によって外界から遮断されていたこともあり、西洋数学に影響を与えることはなかった。
※この「関孝和ら和算家による発見」の解説は、「行列式」の解説の一部です。
「関孝和ら和算家による発見」を含む「行列式」の記事については、「行列式」の概要を参照ください。
- 関孝和ら和算家による発見のページへのリンク