銃火器のエネルギー効率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 22:42 UTC 版)
「銃火器の物理学」の記事における「銃火器のエネルギー効率」の解説
熱力学的視点から銃火器を観察すると、特殊なピストンエンジン又は一般的な熱機関と捉えることが可能で、その意味では銃弾がピストンの役割を果たしている。銃火器のエネルギー効率は、特に口径や銃身長など、構造に大きく依存する。ここでは例として、.300ホーク弾を用いる典型的な銃のエネルギー配分を紹介する。 銃身との摩擦 2% 弾丸の挙動 32% 高温ガス 34% 銃身の熱 30% 燃え残った発射薬 1% このように、一般的なピストンエンジンと非常に似た性質を持つ。 長い銃身を持つ銃は、より大きな体積を持つため高効率となるが、増加する体積は断熱的とは言えず、また銃身との熱交換により燃焼ガスが急速に冷却されるため、効率の上昇は体積と比例するほどではない。大型の銃火器(大砲のような)は表面積が大きいため、銃身加熱による損失は少ない。大口径の銃身は、推進力に影響する密封性によって生み出される摩擦を少なくできるからである。力 (物理学)は銃身径の二乗に比例する一方、密封の必要性は同じ圧力でも周囲に比例する。
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