野党弾圧と候補者撤退のなかでの決選投票
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「2008年ジンバブエ大統領選挙」の記事における「野党弾圧と候補者撤退のなかでの決選投票」の解説
MDCは決選投票に臨む姿勢を示し、マコニ側がツァンギライの支持を表明した。 ツァンギライはたびたび警察に拘束を受けるなど選挙活動を妨害され、6月12日にはMDCのテンダイ・ビティ事務局長が国家転覆罪などの罪で逮捕された。また、MDC党員のハラレ市長の妻が殺害されるなど、MDC支持者の殺害も相次いだ。また、6月5日には、3月の大統領選に絡む暴力事件を調査中の英米の外交官9人が拘束されている。 ムガベは6月20日にブラワヨで演説を行った際、「わたしを解任できるのは神のみだ」と言い放った。 6月22日、ツァンギライは選挙からの撤退を表明し、在ハラレ・オランダ大使館に保護された。6月23日には、警察によってMDC本部が強制捜査を受け、一連の暴力事件から避難してきた人々など60数人が拘束された。6月25日、ツァンギライは「ガーディアン」に寄稿し、国際社会に対して平和維持部隊の投入を要請した。しかし、ZANU-PFはツァンギライの撤退は無効として、投票を予定通り行うことを表明した。 投票日の延期を求める国際的な要請のなか、投票は予定通り6月28日に行われた。 ZANU-PFは、政府系紙「ヘラルド」にて「空前の高投票率」と発表したが、AUの選挙監視団は「投票率は低かった」と語った。実際の投票率は42.37%だった。選挙結果は、ロバート・ムガベが得票数の85.5%を獲得して勝利したが、撤退を表明していたツァンギライへの投票や白紙の投票も一定あった。ムガベは、6月29日に就任宣誓式を行った。
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