選言的三段論法とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 人文 > 論理 > 論法 > 選言的三段論法の意味・解説 

せんげんてき‐さんだんろんぽう〔‐サンダンロンパフ〕【選言的三段論法】

読み方:せんげんてきさんだんろんぽう

論理学で、三段論法の一。大前提選言的判断で、小前提でその選言肢いずれか肯定または否定して結論導き出す例えば、「太郎東京に行くか、または横浜に行く」「太郎東京行かない故に太郎横浜に行く」の類。選言的推理


選言三段論法

(選言的三段論法 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/22 11:48 UTC 版)

Jump to navigation Jump to search
三段論法 > 選言三段論法

選言三段論法(せんげんさんだんろんぽう、: Disjunctive syllogism)とは、論理学において、「大前提」を選言命題(選択肢を持った命題)にし、「小前提」でその選択肢に対する肯定・否定を行なうことで、「結論」を導く形式の三段論法のこと[1]選言的三段論法とも。


次に挙げるような妥当演繹論証形式の一種。

Pであるか、またはQである
Pでない
したがって、Qである

論理演算の記法では次のようになる。




ここで 論理的帰結を表す。

概要

大まかに言えば、最初に2つの文のうち少なくとも1つが真であるとされる。次にそのうちの1つが真ではないとされる。そこから推論することで、残った文が真であると結論付けられる。これが「選言三段論法」と呼ばれるのは、論証が三段階(三段論法)であることと、「または」で表される論理和(選言)の形式を含んでいるためである。「Pか、またはQのどちらか」と言った場合のPやQを「選言肢; disjuncts」と呼ぶ。

選言三段論法は、「または」が「包含的; inclusive」であっても「排他的; exclusive」であっても機能することに注意されたい(詳しくは後述)。

私はスープを選ぶか、またはサラダを選ぶ。
私はスープを選ばない。
従って、私はサラダを選ぶ。

別の例

Browns が勝つか、または Bengals が勝つかのどちらかである。
Browns は勝たない。
従って、Bengals が勝つ。

包含的論理和と排他的論理和

論理和には、次の2種類がある。

  • 包含的論理和は、英語で "and/or" と表記される場合と等価であり、一方だけ真かもしれないし、両方が真かもしれない。
  • 排他的論理和 ("xor") は、一方が真であれば、もう一方は必ず偽である。両方同時に真、あるいは両方同時に偽ということはあり得ない。

一般に自然言語では、論理和的な文がこれら2つのうちどちらの意味であるかは曖昧な場合が多いが、その違いは重要である。

Pであるか、またはQである
Pでない
したがって、Qである

この場合、包含的にも排他的にも解釈できる。しかし、次の場合は排他的論理和でのみ成り立つ。

Pであるか、またはQである
Pである
したがって、Qでない

包含的論理和と解釈すると、上記の帰結は導けない。これを選言肯定誤謬という。

その他の関連する論法

モーダスポネンスモーダストレンスとは異なり、選言三段論法は論理体系における明確な推論規則や公理とされないことが多く、背理法論理和の除去を組み合わせることで(やや回りくどいが)証明可能である。

他にも、類似の論法として定言的三段論法仮言的三段論法がある。

脚注・出典

関連項目

外部リンク


「選言的三段論法」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



選言的三段論法と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「選言的三段論法」の関連用語

選言的三段論法のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



選言的三段論法のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの選言三段論法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS