軍隊と政府
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 19:22 UTC 版)
詳細は「文民統制」を参照 現代の軍制は概ね政治統制に基づいて国家元首の下に設置されているが、歴史的にはさまざま関係のあり方があった。政府指導者と軍隊指揮官が同一であった時代に始まり、その後に政府指導者と軍隊指揮官は軍事的な専門性の深化から分離されていった。そのために政府指導者による軍隊の統制という新しい必要性が生まれることとなった。アメリカの政治学者であるサミュエル・P・ハンティントンはこの文民統制を大きく政府指導者が軍隊の専門分野にまで強く介入する主観的文民統制と政府指導者が軍隊に専門分野に特化させて最低限の統制を保つ客観的文民統制に分けて論じた。またパールマターやファイナーは本来的に軍隊が政治へと介入しうる存在であることを軍隊の団体性や動機から説明している。軍隊と政府の関係は軍事と政治の関係であり、本質的には政治に軍事が従属するものであり、政府の意思を軍隊が代理して遂行する。しかしながら実際には政府は軍隊の軍事上の専門性を完全に理解することはできないために一方的な統制を行うことは出来ず、専門的な助言や判断を軍隊に対して要する。ここに政府と軍隊の関係がどうあるべきかについての問題がある。(政軍関係)
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