軍事技術と民間技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 17:22 UTC 版)
歴史的にはその時代の最先端技術を軍事技術がリードした分野も少なくない。古くから存在する暗号技術、19世紀の製鉄、化学工業、電信などの通信技術、20世紀の航空機、ロケット、トランジスタに起源をもつ半導体、無線通信などは軍事技術と密接に関わっていた。身近なものでも当初、軍用として開発され、その後、民間でも利用されるようになったものが多く存在する。例えば、古いものでは缶詰、近年の代表的なものではインターネットがある。このように、軍事技術が最先端技術をリードし、時代が下った後に民間にも転用されるというサイクルが20世紀後半まで続いていた。また、21世紀に入ってもドローンなどが民生に転用され、軍事技術と民間技術の境界が曖昧なデュアルユース(軍民両用)の問題も起きており、特にアメリカに次ぐ規模で軍事費を投じて軍備増強しつつドローンや家電、自動車など民需産業でも台頭してアメリカに莫大な貿易赤字をもたらした中華人民共和国は「軍民融合」を掲げて米中冷戦や米中貿易戦争とも評されるアメリカとの対立を起こした。
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