超限数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 19:07 UTC 版)
詳細は「超限数」を参照 ドイツの数学者ゲオルク・カントールは、無限には異なる種類があることを見出し、これを超限数と名付けた。現代数学では濃度の概念で捉えられる。 超限数は ℵ {\displaystyle \aleph } (アレフ)の記号を用いて表記され、最も濃度が小さいものは ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} (アレフ・ヌル、またはアレフ・ゼロ)で表される。 ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} の次に大きい濃度を持つ集合の濃度は ℵ 1 {\displaystyle \aleph _{1}} で表され、以後同様に ℵ 2 {\displaystyle \aleph _{2}} 等が定義される。一方、濃度 κ {\displaystyle \kappa } を持つ集合の冪集合の濃度は 2 κ {\displaystyle 2^{\kappa }} で表されるが、この濃度が常に κ {\displaystyle \kappa } より真に大きくなることがカントールにより証明されている。 自然数全体の集合 N の濃度は ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} である。整数全体の集合 Z や有理数全体の集合 Q の濃度も ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} であり、この無限を可算無限と呼ぶ。 2 ℵ 0 {\displaystyle 2^{\aleph _{0}}} の濃度を持つ集合としては実数全体の集合 R がある。 カントールは、 ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} より濃度が大きく 2 ℵ 0 {\displaystyle 2^{\aleph _{0}}} より濃度が小さい無限は存在しない --- つまり 2 ℵ 0 = ℵ 1 {\displaystyle 2^{\aleph _{0}}=\aleph _{1}} が成り立つ --- という仮説(連続体仮説)を立てたが、これを証明することはできなかった。連続体仮説は、現在では通常の数学の体系からは「証明も反証もできない」ことが証明されている。
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