質量のないボース=アインシュタイン粒子(黒体放射など)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/19 09:43 UTC 版)
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質量のない粒子では、前述した質量のない粒子についてのエネルギー分布関数を用いなければならない。 この関数を振動数分布関数に変換すると便利である。 P ν d ν = h 3 N ( V f Λ 3 ) 1 2 β 3 ν 2 e ( h ν − μ ) / k T − 1 d ν {\displaystyle P_{\nu }~d\nu ={\frac {h^{3}}{N}}\left({\frac {Vf}{\Lambda ^{3}}}\right){\frac {1}{2}}~{\frac {\beta ^{3}\nu ^{2}}{e^{(h\nu -\mu )/kT}-1}}~d\nu } U ν d ν = ( N h ν V ) P ν d ν = 4 π f h ν 3 c 3 1 e ( h ν − μ ) / k T − 1 d ν {\displaystyle U_{\nu }~d\nu =\left({\frac {N\,h\nu }{V}}\right)P_{\nu }~d\nu ={\frac {4\pi fh\nu ^{3}}{c^{3}}}~{\frac {1}{e^{(h\nu -\mu )/kT}-1}}~d\nu } N = 16 π V c 3 h 3 β 3 L i 3 ( e μ / k T ) {\displaystyle N={\frac {16\,\pi V}{c^{3}h^{3}\beta ^{3}}}\,\mathrm {Li} _{3}\left(e^{\mu /kT}\right)} U ν d ν = 8 π h ν 3 c 3 1 e h ν / k T − 1 d ν {\displaystyle U_{\nu }~d\nu ={\frac {8\pi h\nu ^{3}}{c^{3}}}~{\frac {1}{e^{h\nu /kT}-1}}~d\nu } これはまさに黒体放射のプランクの法則におけるエネルギースペクトル密度である。 この手続きを質量のないマクスウェル=ボルツマン粒子で実行すると、プランクの法則を高温や低密度で近似したヴィーンの放射法則が得られる。 ある状況では、光子を含む反応により光子数が保存される(たとえば発光ダイオードや「白い」空洞)。 これらのケースでは、光子分布関数は非ゼロ化学ポテンシャルを含んでいる(Hermann 2005)。 その他の質量のないボース気体として、熱容量におけるデバイ模型がある。 このとき箱の中のフォノン気体を考えるが、フォノンの速度は光速より小さく、箱の各軸で波長に最大値が存在する点でフォトンの場合とは異なる。 これは相空間にわたる積分を無限の範囲まで実行することができないことを意味し、多重対数関数の代わりにデバイ関数で表されるようになる。
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