規模および進路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 02:50 UTC 版)
カスリーン台風の進路 現代とは観測方法が違うため、位置や強度についての正式な観測記録は残っていない。しかし、後の解析によると、カスリーン台風は1947年(昭和22年)9月8日未明にマリアナ諸島東方において発生し、次第に勢力を増しながら9月14日未明には鳥島の南西400kmの海上まで北上。このとき中心気圧は960mb (960hPa)、最大風速は45m/s に達していたと推定されている。 その後台風は、15日未明に紀伊半島沖の南、北緯32度付近で進路を北東に変え、勢力を弱めながら同日早朝に遠州灘沖合いを通過(中心気圧は970mbと推定)。夜に房総半島南端をかすめ(上陸したとする見方もあるが、気象庁の公式見解では房総半島沖通過)、16日には三陸沖から北東に去っていったとされている。 台風そのものは本州に近づいたときにはすでに勢力を弱めつつあり、進路も東海地方から関東地方の太平洋岸をかすめただけであったため、強風による被害はあまり出ていない。しかし、台風接近時の日本列島付近には前線が停滞していたと推定されており、そこに台風によって南から湿った空気が供給されて前線が活発化。これが9月14日から15日にかけての戦後治水史上に残る大雨を降らせたものと考えられている。
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