西周時代中期(紀元前950年頃 - 前850年頃)
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「中国の青銅器」の記事における「西周時代中期(紀元前950年頃 - 前850年頃)」の解説
この時期には前代に引き続き、器種の淘汰と文様の形式化が進行した。酒器はほぼ壺と尊のみとなり、かつては礼器の中心であった爵も姿を消す。食器は鼎と簋が主となる。文様は饕餮文が減り、竊曲文・山形文・鱗文などが多用されるようになる。これらの文様は竜文などの動物文を起源として徐々に形式化の進んだもので、当初の動物文としての意義はほとんど消えてデザイン的な文様になっている。銘文は長文のものが多く、歴史に関わるもの、土地の売買に関わるものなど世俗的な内容になっている。この頃から、青銅礼器は墓に副葬するものというよりも数世代にわたって子孫に継承していくものという観念が強まっている。周から春秋時代まで、250年にわたる異なった時代の青銅器が1つの穴倉から出土した事例もあり、このことは、青銅器が長く保存し、子々孫々に伝えるものになったことを意味している。
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