複数の生成消滅演算子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/11 21:52 UTC 版)
「ボゴリューボフ変換」の記事における「複数の生成消滅演算子」の解説
考えているヒルベルト空間は、生成消滅演算子を持っていて、従って高次元の量子調和振動子(英語版)(普通は無限次元になる)を記述する。 対応するハミルトニアンの基底状態は、全ての消滅演算子により消滅させられる: a i | 0 ⟩ = 0. {\displaystyle a_{i}|0\rangle =0.} 全ての励起状態は、ある生成作用素 ∏ k = 1 n a i k † | 0 ⟩ {\displaystyle \prod _{k=1}^{n}a_{i_{k}}^{\dagger }|0\rangle } によって励起した基底状態の線型結合として得られる。従って、次の線型な式として生成消滅演算子を再定義することができる。 a i ′ = ∑ j ( u i j a j + v i j a j † ) . {\displaystyle a'_{i}=\sum _{j}(u_{ij}a_{j}+v_{ij}a_{j}^{\dagger }).} ここに係数 uij, vij は、エルミート共役(随伴作用素)により定義された消滅生成作用素 a i ′ † {\displaystyle a_{i}^{\prime \dagger }} がボゾンに対しては同じ交換関係、フェルミオンに対しては反交換関係を満たすことを保証するある関係を満たさなければならない。 上記の方程式は、演算子に対するスクイーズ変換を定義する。 全ての a i ′ {\displaystyle a'_{i}} によって消滅させられる基底状態は、元々の基底状態 |0⟩ とは異なっていて、作用素の状態の対応を使い両者は互いにスクイーズ変換により結び付けられているとみなすことができる。それらはスクイーズドコヒーレント状態として定義することもできる。BCS波動関数は、フェルミオンのスクイーズドコヒーレント状態の例である。
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