衰退現象の事例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 03:06 UTC 版)
デトロイトの場合、自動車製造業はこの都市の成功の基盤であり、地域住民の大部分を雇用してきた。よって、その工場の移転が始まると、人口は減少を見せ始めた。特に1967年の暴動以降、その傾向が強まった。1950年、統計によれば、同市の人口は約185万人であったが、2003年までに約91万人にまで減少してしまった。 イギリスでも、1970年 - 1980年代 にかけて、都心部の著しい衰退現象が起こっている。スコットランドのグラスゴー、サウス・ウェールズ・バリーズの町、マンチェスター、リバプール、ニューキャッスル、ロンドン東部などのイングランドの主要な都市などでは人口が減少し、19世紀に建築された商店の崩壊などが進んだ。 フランスの大きな都市は、衰退した地域に囲まれていることが多い。都心部は中流階級や上流階級によって占められているが、その郊外を中層、高層の公営住宅が取り囲んでいる。そのような地区(バンリュー)の貧困化や犯罪の増加によって、より裕福な住民たちが都心部あるいはほぼ田舎の地域に流出していくことで、郊外全体が衰退現象を見せることになる。2005年11月はじめ、パリの北側に位置する郊外地域において、公営住宅の標準以下の生活を1つの原因とする暴動が勃発した。
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