艦上哨戒機 (VS)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 01:36 UTC 版)
当初、陸上機では爆撃機が対潜戦に投入されたのと同様、艦上機では、アメリカ海軍においては雷撃機や艦上爆撃機、大日本帝国海軍においては艦上攻撃機が用いられた。 アメリカ海軍では滑走レーンが短い護衛空母(CVE)での運用を想定していたこともあって重量・容積の制約が厳しく、1機ですべてを賄うのではなく、捜索機(ハンター)と攻撃機(キラー)でチームを組んで運用していた。その後、1954年に艦上展開を開始したトラッカーでは両者を兼任できるようになったかわり、機体が大型化・大重量化したために護衛空母・軽空母での運用は困難になり、正規空母(CV・CVA)から類別変更した対潜空母(CVS)で運用された。同機は海上自衛隊でも導入されたが、航空母艦をもたない海自においては陸上機として運用されており、VPが外洋を担当するのに対し、こちらは近海を担当するように分担していた。 アメリカ海軍では、このような艦上哨戒機の飛行隊にVS(Anti-Submarine Squadron)の記号を付しており、海上自衛隊ではこれも踏襲した。ただし哨戒ヘリコプターの運用が拡大されるのに伴って、アメリカ海軍では対潜戦の担当を解除され、水上捜索および空中給油機として用いられるようになった。また海上自衛隊では後継機が導入されず、解隊された。 陸軍特殊船「あきつ丸」艦上の三式指揮連絡機 チームを組んだアヴェンジャー(TBM-3S2およびTBM-3W2) 着艦するトラッカー(S-2G)
※この「艦上哨戒機 (VS)」の解説は、「対潜哨戒機」の解説の一部です。
「艦上哨戒機 (VS)」を含む「対潜哨戒機」の記事については、「対潜哨戒機」の概要を参照ください。
- 艦上哨戒機のページへのリンク