自転と変光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 01:19 UTC 版)
くじら座κ1星の自転周期はおよそ9日で、これは太陽の25.4日と比べて短い。このことは、くじら座κ1星が比較的若いことを示唆する。くじら座κ1星には、恒星黒点が存在することが知られており、ヒッパルコス衛星の観測により、自転と概ね同じ周期の弱い変光が検出され、りゅう座BY型変光星に分類されている。自転周期は、元々は9.3日程度と考えられていたが、MOST衛星による詳しい測光観測の分析から、赤道での自転周期は約8.8日で、従前の推定との差は自転が差動回転していることによるものと考えられるようになった。差動回転の傾向は、太陽表面でみられるものとよく似ており、黒点が出現するのは、くじら座κ1星の緯度10°から75°の領域とみられる。また、より長期的な変化として、5.9年周期での明るさの変化がみつかっており、彩層スペクトルもこれに近い5.6年周期の変動を示すことから、これらは太陽活動周期と同じような活動の周期性があるものと考えられる。
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