自然現象における例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/20 04:47 UTC 版)
アルカリ金属を水に入れると爆発が起きることはよく知られている。その機構は化学反応による水素の発生と燃焼が主体だと一般に考えられていたが、高速度カメラを用いた2015年の研究により、アルカリ金属から電子が急速に水和して残った原子核がクーロン爆発を起こしていることが確かめられた。 ウランの核分裂による核爆発では、ウラン核一個当たり167 MeVのエネルギーがクーロン爆発の形で生成する。すなわち、核分裂片の間にはたらく静電的な反発力がそれらの分裂片に運動エネルギーを与える。このエネルギーが熱として周囲の物質に吸収され、それによる黒体輻射が高温・高密度のプラズマ火球を生み出し、最終的に広範囲の爆風と熱放射が発生する。 刺胞動物門の水棲生物が持つ刺胞の高速な射出過程にクーロン爆発と似た機構が関わっているとする研究がある。それによると、カルボキシ基から水素が解離することによりポリグルタミン酸分子の間に静電的な反発力が生じ、刺胞カプセルの内圧を急速に(50マイクロ秒程度)高めるのだという。
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