自治大臣、都内盛り場などをパトロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 22:45 UTC 版)
「千日デパート火災」の記事における「自治大臣、都内盛り場などをパトロール」の解説
5月17日夜、渡海元三郎自治大臣が消防庁幹部らを伴い、東京都内の地下街や盛り場、屋上ビアガーデンなどを安全パトロールした。地下街については排煙設備、緊急通報体制、防火区画など、最新の設備が整っていて自治大臣も満足したが、その後に訪れたキャバレーと屋上ビアガーデンの避難設備があまりにもお粗末で一転して機嫌が悪くなった。あるキャバレーでは、避難する際に6階からエレベータ室を改造した場所から避難はしごで屋上に出て、隣のビルの7階に移動するというが、隣のビルの窓が避難はしごの代用であり、その窓は普段から鍵が掛かっているところを非常時にボーイがハンマーで叩き割るのが手順である、という実態を聞かされた渡海自治大臣は「これじゃあ安心して酒も飲めないじゃないか」と感想を述べた。その後に大臣一行は、9階建て雑居ビルの屋上で営業するビアガーデンを訪れ、避難設備や避難経路を確認したが「火災時には調理室を通り、1階下の9階まで降りてから同階の救助袋が設置された従業員用窓まで辿り着き、その後に救助袋で降下する」という複雑な避難経路も目の当たりにした。パトロールを終えた渡海自治大臣は「建築基準法改正前に建てられた古いビルに問題が多い。それらに改善命令を出すか用途制限を掛けるかしたい」と述べた。
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